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短所を活かして長所を伸ばす

松下村塾の特徴として

個性の重視というのがあると思います。
それは、

「短所を活かして、長所を伸ばす」ということなのかもしれません。

 

松陰先生は人を疑わず、人の善を見ることを大切にしていました。
松下村塾の塾生には高杉晋作を筆頭にクセが強く、
頑固な一面を持った人々も多くいました。
維新の三傑の一人、桂小五郎が高杉晋作の人の話を聞き入れない頑固さに手を焼き、
松陰先生に手紙で「高杉晋作になんとか言ってやって欲しい」と言ったほどです。

 

しかし松陰先生は、「その頑固さが高杉晋作の魅力であり、
矯正すれば彼の良さが消えてしまう」として逆に桂小五郎をなだめます。

 

松陰先生はそんな高杉の性格を無理に直さず、それを活かそうとします。

 

塾内で1番の成績を収めていた久坂玄瑞をほめれば
高杉も負けじと学問に励むはず、と考えたようです。

 

松陰先生が高杉の前でことあるごとに久坂のことをほめちぎったところ、これが効果抜群。
高杉は持ち前の行動力を活かして学問に打ち込み、メキメキと頭角を現していくことになります。
久坂とともに「松下村塾の双璧」と呼ばれるほどに成長しました。

 

このように松陰先生は、短所も活かしてその人の全体的な能力を伸ばしてやることを考えたようです。
短所を消して小さくまとまった人間にするような教育は行わなかったんですね。

 

長所を伸ばすだけでなく、短所を活かすという思想は
その人のあるがままを大切にしようとする姿勢ですね。

 

個性というものをまるごと大切にしようとする心は、
私自身も大切にしたいと改めて感じます。

 

また、この「個性の重視」というのは、
その人のことを信じるだけでなく、よく見ていないといけません。
よく理解することが重要ですが、、、簡単なことではないですね。

 

その人を見る己の眼差しや価値観が問われる訳ですね。

 

子どもたちのことを思うと、
その子の個性と発達、両方をしっかりと見ることが出来ることが
「見守る」ための大前提であることを感じます。

 

改めて、自分自身の眼差しを省みる大切さを
松陰先生から教えてもらっているように感じます。

 

 

ミマモリスト
眞田 海