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曖昧さと罪悪感

先週、福岡で藁葺屋根の葺き替えが行われました。

本来これは社員の暮らし甦生の研修の一環として、福岡に全員が赴いて行う予定でした。

 

私たちはコロナウィルスの感染が陰性であることを確認するため、事前に全員のPCR検査を予約し、東京からの飛行機の手配も済ませ、万全の準備を整えていました。

ところが直線に発出された再びの緊急事態宣言。

一人のクルーから「家族から福岡に行くならPCR検査をせずに行ってほしい。万が一、陽性と判明してしまったら濃厚接触者である自分の職場にも迷惑が掛かってしまうとお願いされた。」と皆に相談がありました。

 

おかしな話ですが「へたに感染していることが分かってしまうより、陰性か陽性か分からない曖昧な状態のほうが無難」という風潮はもはや暗黙のルールにすらなっている気がします。

実際、私の通っているジムでも「PCR検査は受けたくない。むしろ誰も受けてほしくない。」といった声があちこちから聞こえてきます。

 

感染の有無がはっきりしない状態は多少の不安を持ちつつも、コロナに感染している事実を黙秘するより罪悪感を抱かないで済むというのが正直なところなのかも知れません。

そしてそう思わせているのはきっと「他人の目」なのだと感じます。

誰かの目を気にした瞬間、その行動や判断は利他ではなくなってしまいます。

こうした厳しい状況に置かれたときほど、何を優先すべきなのかを自身に問われているような気がします。

どれほど追い詰められても他人に軸足を置いているのが理想ですが、なかなか簡単なことではありません。

強い意志で他人に軸足を踏みと留めておけるよう努力していたいと思います。

ミッションパート

佐藤真樹