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2021年1月12日

徳積堂

徳積堂は、千利休の茶道を少し参考にして建築されました。私は設計士でもなく、数寄屋大工でもなく、建築士でもないので、まったくの我流です。しかし、千利休の目指した生き方には共感することが多く、私も座右が一期一会ですから私なりのおもてなしの道で自由に磨ききった建物を創りこむことができました。

利休は、これ以上削れないというところまで削り込んで侘びや寂びを表現しました。私はこれ以上、磨けないというところを目指して同様に侘びや侘びを表現しています。削ることと磨くことは、同一ですから私は茶法はよくわかっていませんがいつか観える景色は似たものになるのではないだろうかとワクワクしています。

今回の徳積堂は、主人の心得として利休七則にも共感することあったので参考にしています。その他には、私は徳積堂では「場」に主人の生き方の思想を組み込み、そのおもてなしに光を遊び、風を喜び、水の優しさに触れ、古材のぬくもりを大切にし、捨てないことの大切さを感じ、いのちある存在の中での心の落ち着きを味わうことにしています。

他にも、時間を忘れ、自然の音を愉しみ、清められ浄化された場を慈しみ、伝統文化に癒されるということも加えています。もっとも大切なことは、いかなるときも主人の生き方の心得として、真心であったか、正直であったか、今にいのちを注いでいるか、いのちを喜ばせたか、自他一体の境地でおもてなしたかということがあります。 

最近は、何かの道を学ぶのにテクニックなど技法や評価ばかりが耳に入ってきますが本来は生き方のみを参考にすれば自由に自分なりに好きにやったらいいと私は思います。人間は自分自身の徳性に合わせて好きに没頭するとき、人は無我になるように思います。利休もきっと、好きでやっていたことなのでしょう。しかしその心には、どの時代であっても心の荒廃を和らげ、人々に真の豊かさ、足るを知ることの真髄をその生き様で語っていたのかもしれません。

何のためにやるのかがあってこそ、志があってこその好きなのです。

徳積堂での私の好きな一杯のお茶や珈琲が、人々の心の荒廃を和らげ、そして子どもたちの未来への自信につながるように利休からの物語を紡いでいきたいと思います。
(かんながらブログ2020年12月13日「利休からの物語」より)


【徳積堂の案内動画】

(神家総本家 初代当主 野見山広明による、御堂の意味合いや道具の説明等)


【徳積堂 関連ブログ】

神家総本家初代当主 野見山 広明 かんながらブログより
プロフィールはこちら

2020年9月22日 お堂の甦生~徳積堂

2020年10月7日 徳積堂

2020年10月24日 いのちの技術

2020年11月1日 美しい茶堂

2020年11月17日 曲木の椅子

2020年12月11日 ぬくもりの灯~場徳の祈り~

2020年12月13日 利休からの物語

2020年12月23日 一粒万倍の心掛け

2020年12月24日 甦生の真理

2020年12月28日 徳の内


【徳積堂 関連クルーブログ】

 

ピンチはチャンス
こちら福岡でも緊急事態宣言が出て、色々と予定が変更していますが、
私たちも、改めて今が「有事の時代」であることを自覚し、方針や戦略を確認し合い…

 

1000年続く礎
今日は去年末にできなかった経営会議を「徳積堂」で行うことができました。
民間企業というのは、自粛=中止を続けていては潰れてしまいます。

 

徳積堂を磨く
今日は、「古民家と暮らしの甦生勉強会」ということで、
「BA(場の道場)」のお隣にできた「徳積堂」にて「磨きの研修」が行われました。


【古民家と暮らしの甦生勉強会のお知らせ】

第2回「発酵技術による保存」をテーマに勉強会を行います。

~家を長持ちさせ、風化を抑えるために発酵技術を活用することで寿命を延ばす~

日本の伝統文化の智慧、発酵による防カビ、抗菌、伝統塗料の使い方で素材を活かすことを学んでいきます。

 

日にち:2021年1月30日(土)

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