自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2014/07/07

七夕の室礼

本日は七夕ですが、あいにくの雨で、
残念ながら、天の川を見るのは難しそうです。

そんな中、社内の室礼も、
先週から「七夕」をテーマにしています。

そもそも七夕は、五節句のひとつで、
「星祭」とも呼ばれているそうで・・・

日本に伝わっていた「棚機女(たなばたつめ)の信仰」と、
中国に伝わる「星伝説」(牽牛と織女の物語)、
裁縫や書道の上達を祈る女性の祭「乞巧奠(きっこうでん)」が、
習合したものだといいます。

また、旧暦の七夕は、夏の収穫期にあたり、
豊穣に感謝する収穫祭の日でもあるそうです。

そこで、今回の盛り物をご説明すると・・・

女性の芸事を象徴する、
琴の弦を上げるための柱である「琴柱(ことじ)」。

裁縫に関わる、「赤い糸を通した七本の針」。
七は七夕の「七」であり、
赤い糸は、偽りのない「赤心(せきしん)」を表します。

また、厄除けであり五常の精神(仁、義、礼、智、信)を表した
五色(青、白、赤、黒、黄)の奉書と短冊を盛りました。

そして、筆は「鹿の巻筆」。

祝詞や願い文を書くのに、
奈良春日大社の神鹿の毛の筆を用いたことにちなみ、
鹿毛と、五色に染めた毛を使っています。

こちらは、学業・家運・商売の上昇を願う縁起物で、
「願望筆」とも呼ばれています。

また、筆置きにした「茄子」は、「物事を成す」にかけ、
沢山の願い事が成就する願いを託し、

更には、旬の野菜の収穫を祝い感謝する心こめて、盛りました。

緑の奉書で作った「梶の葉」は、

昔、七夕に芋の葉に降りた露で墨をすって、梶の葉に和歌を書き、
手習いの上達を祈る風習があったということと、

天の川を渡る舟の「舵」と「梶」をかけています。

恥ずかしながら、今回の「七夕」も、
知らないことだらけでしたが・・・

こうして月に一度でも、行事や室礼を通して、
季節を感じ、感謝の気持ちを感じられることを、
大事にしたいと思います。

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子