ミマモリストの実践

ミマモリング=心を寄せること。

カグヤでは一緒に働き、一緒に生きる中で、お互いに心を寄せ、思いやることの大切さと、そこで生まれる感動や豊かさを大切にしたいと思っています。ただ仕事をするのではなく、自分の心の環境がそのまま仕事に表れるからこそ、「心を寄せること」を大切にしていきたい。そんな「ミマモリングを実践していく人々=ミマモリスト」の取り組みをご紹介いたします。

2016/10/15

「連絡帳」

保育園では連絡帳がありますが、
良く色んな園さんへ行くと、
保護者に毎日のように連絡帳を書き、
その日にあったことやお母さんに伝えたいとことを
綴っていると聞きます。

そして、お迎えの時にはその連絡帳に書いたことを
お迎えに来た際に伝えているとお聞きします。

それが、実はとても負担になっていると言います。

連絡帳を書く時間が保育の時間を削り、
保護者にその日の事を伝達する時間が、
保育の時間を削っていっているようです。

そして、連絡帳があることで、
子どもとのコミュニケーションや
子どもの声を聴く力も削っていく事を感じます。

それは、以前の保育園でのことです。
事細かく連絡帳に書かれていることを読むと、
子どもに聴かなくてもその日の事が分かります。

忙しければ忙しいほどに、子どもに聴かず、
連絡帳に書いてあることを鵜呑みにします。

結果、子どもに聴くときもノートを見ながら、
「こうだったんだよね」と聴き、
ノートの事と同じであればもうそれ以上聴かないような
そんなことがありました。

しかし、今はまた保育園が変わり、
園の先生たちはこうおっしゃいます。

「私たちが見ていること以上に子どもは深くそのことを知っています。
そしてどう感じたかも知っています。だから、ちゃんと子どもから聴いてほしいのです」

本当にその通りだと感じます。

会社でも同じことが言えます。
報告書や日報など、書きものにすればするほどに、
仲間との会話が減っていきます。

書類が増えれば増えるほどに、
会話や対話が減っていく事を体感してきました。

反対に今はそれを最低限にしてきているからこそ、
仲間同士の対話や情報交換がメインです。

そんなわけで、
園を出てから家まで、自転車ですぐに帰るのではなく、
あえててくてくと歩く15分の道のりが楽しみなのです。

朝行ってから、お迎えに行くまでの一日を驚くほど鮮明に、
そして気持ちも何もかもをしっかりと伝えてくれるその時間は、
何よりもその日一日を教えてくれます。

一人で仕事をするのであれば、書類が沢山必要ですが、
一緒に仕事をするのであれば、会話が沢山必要です。

一緒に暮らす子どもとの会話の時間を大切に思ってくれる
園の先生たちに、感謝の気持ちで一杯です。

ミマモリスト
眞田 海