自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2013/11/09

石臼の音

小麦を挽く際、
「もの入れ」という上臼の供給穴に小麦を入れながら、
挽いていきました。

最初は、よく分からないまま適当に、
「もの入れ」に小麦を落とし挽いてみましたが、
うまく挽くことができず・・・

やはりこちらもネットで調べてみると、
一度にだいぶ多くの量を入れすぎていたことが分かり、

石臼の一定ペースの回転を邪魔しないように、
少しずつ、供給穴に入れていくようにしました。

この際に、上臼と下臼が擦れるような音がしてくると、
小麦の供給が足りていないことが分かるので、

石臼の音の違いを聞き分けて、
小麦を供給するタイミングを計っていこうとするものの、
その音の違いも繊細で、なかなか自分には聞き分けられません。

どうやら昔の人は、子どもの頃から石臼挽きを手伝い、
いつも臼の音を聞いているので、
その音も、自然に聞き分けられていたようです。

やはり、自分のものとして身につけていくいくためには、
自分の目や耳、感覚で体得していくことが、
何よりも自然のように感じます。

まだまだ始まったばかりの石臼挽きの実践。

昔の人が、生活に密着して体得していったように、
私たちも、継続的に実践することで、鈍った五感を甦らせて、
体得していきたいと思います。

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子