自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2016/10/01

聴福人

一円対話の進行役を
聴福人(ききふくじん)と呼んでいます。

名前のとおり、
福となるように、皆の話を聴く人ですが、

最近、この「聴福」ということの
奥深さをますます感じています。

一円対話では「共感」が大事になりますが、

この共感も「わかるわかる」というような
自分の頭でわかった気になって
共感するようなものではなく、

むしろ頭で分かろうとする自分を切り離して、
心で聴いてくような感覚です。

聴福人が心で深く聴けば聴くほどに、
もっと奥深いところを話してくれるし、

逆に、聴福人が「こんなかんじだったんだろうな」
と聴いてしまうと、

それ以上、話さなくなったり、

その聴福人の認識が一円になっている
参加者の皆に通じてしまうので、

その聴いたレベルになって、
本当のものよりも軽くなったりして、

話をしてくれる人のすごさや、気付きの深さ、
また、一円対話の可能性の大きさも引き出せずに、
もったいないことにもなりかねません。

「きっと自分が気付かないような
 大きな気付きがあったんだろうな」

「自分が思っている以上に、
 すごいことを仰っているんだろうな」というように

自分が思い込まないよう注意して、
相手を尊敬し、
相手の話を大切に受け取って、聴かせて頂き

余韻の残る一円対話を
目指していけたらと思います。

自分の心が澄んでいないと
なかなかそんな聴き方は難しく、

また、日頃からそんなことを大事にしていないと、
その場だけというのも無理があるものですが、

聴くことで場が変わることを
実感しているからこそ、

むしろ、のびしろばかりの自分を喜んで、

福の社会に繋がっていくように、
本当に聴くことを
日々訓練していこうと思います。

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子