自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2015/04/09

お花見は予祝

そろそろお花見の見頃も終わりを迎え、
最近は、少しさみしい気持ちにもなってますが、
春の行楽としてのイメージがある「お花見」。

室礼の先生によると、
実は、昔は豊作祈願の行事として、
行なわれていたといいます。

桜は、春になって山からおりてきた田の神様が宿る木とされていたため、
桜の咲き方でその年の収穫を占ったり、
桜の開花期に種もみをまく準備をしていたそうです。

「サクラ」の語源には諸説ありますが、

一説によると「サクラ」の「サ」は田の神様のことを表し、
「クラ」は神様の座る場所という意味があり、

「サクラ」は田の神様が山から里に降りてくるときに、
いったん留まる依代(よりしろ)を表すとされています。

また、桜の花が稲の花に見立てられ、
その年の収穫を占うことに使われたりしていたため、

「サクラ」の代表として、
桜の木が当てられるようになったという説もあり・・・

桜のもとで田の神様を迎え、料理や酒でもてなし、
今年の五穀豊穣を「予祝」という形でお祝いして、
人も一緒にいただくことが、本来のお花見の意味だったようです。

毎年、何気なく行っている行事や、行楽と思っていたことでさえ、
由来や背景を辿ると、稲作文化と繋がっていることが分かり、
驚くことばかりですが・・・

行事や室礼、お米づくりを通して、
「日本の心」が、どんなものであったのかを知り、学び、
子どもたちに何を残し伝えていけばよいのかを、考えていきたいです。

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子