ミマモリストの実践

ミマモリング=心を寄せること。

カグヤでは一緒に働き、一緒に生きる中で、お互いに心を寄せ、思いやることの大切さと、そこで生まれる感動や豊かさを大切にしたいと思っています。ただ仕事をするのではなく、自分の心の環境がそのまま仕事に表れるからこそ、「心を寄せること」を大切にしていきたい。そんな「ミマモリングを実践していく人々=ミマモリスト」の取り組みをご紹介いたします。

2015/09/21

「届けられるものとは」

今日は常総市の被災地へ
何かお手伝いをさせていただければと、
カグヤ一家若干名で向かいました。

常総市にはお客様がいらっしゃいます。
職員の方にお電話でお話をお伺いすると、
保育園の方は大方目途が立っているので大丈夫だけれども、
地域の住民の方々の方が大変なことになっているとのことで、
お手伝いに向かったのでした。

朝7時に会社を出て、9時過ぎにボランティアの集合場所守谷駅に着くと、
沢山のボランティアの方々の姿が。

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しかし、すでに本日のボランティア募集は終了と書いてあります。

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1500名のボランティアの方がすでに集まった為に、打ち切りとされていましたが、
そもそも人手は全く足りていないとのことでした。

ではなぜ1500人なのかと言うと、被災地まで運ぶバスが足りず、
結局全員の人員を送ると午後になってしまうという事もあるようでした。

締め切り後も集まってくるボランティア志願の方々。

このまま帰ってしまうのも、、、、と言う事で
市の職員の方にお話しすると、市役所に行けば、
色々とまたお手伝い頂けることもあるはずとのこと!

少人数のチームを作り、市役所まで直接向かう事にしました。

市役所に近づくと、周りのありとあらゆる建物が
床上2メーター近く浸水した後がくっきりと残っており、
被害の甚大さを実感します。

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そして、市役所に着くと、市役所自体も被災されており、、、、
一階の床はすべてめくれ上がり、避難者や被災証明を受けに来る方々、
ボランティアの方々、メディア、役所の方、と溢れかえっていました。

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それまで、
「守谷駅であんなにも大量の人々が足止めを食らっているけれど、
 役所の方々の対応や段取りははどうなっているんだろうか」

と、矢印が向いてしまっていましたが、
市役所で働く方々も被災者であり、誰もが誰かの助けが必要な状態なのだと
実感しました。

皆さん髭を剃る暇もなく、家にも帰っていないのではないかと感じるほどの
緊迫した空気の中で働かれています。

こんな光景に触れてしまうと、
守谷駅前で見たボランティアの方々が役所の方に対する不平不満の態度や
サービスを受けるかのような待機の仕方に、違和感を感じます。

「ボランティアの方々が最も大切にしなければならないのは、
 自分事だと思う事。当事者意識。結局はそこなんだよ」

と同じチームの男性が仰られたのですが、
この光景を体験せずに、直接ボランティア作業をする場所に輸送されてしまうと、
「お手伝いをした」と言う実感は得られても、当事者意識は持ちづらいかもしれません。

そんな光景の中でボランティア窓口を探し、駆け込みました。

被災された方々の気持ちになるには、あまりにも自分自身に共感できる体験がなく、
非常に居た堪れない気持ちの中で、何か少しでも、自分達がお役に立てることはないだろうかと
そんな思いだけでした。

どんなお声を掛けてよいか分からないので、心と身体だけをお持ちするしかなかったのです。

また明日へ続きます。

ミマモリスト
眞田 海