ミマモリストの実践

ミマモリング=心を寄せること。

カグヤでは一緒に働き、一緒に生きる中で、お互いに心を寄せ、思いやることの大切さと、そこで生まれる感動や豊かさを大切にしたいと思っています。ただ仕事をするのではなく、自分の心の環境がそのまま仕事に表れるからこそ、「心を寄せること」を大切にしていきたい。そんな「ミマモリングを実践していく人々=ミマモリスト」の取り組みをご紹介いたします。

2015/09/05

「残したいもの」

今日はいつもお世話になっている
藤崎農場さんにお邪魔し、稲刈りのお手伝いをさせて頂きました。

http://www.ab.auone-net.jp/~fujisaki/

農薬を一切使わず、耕さない田んぼは
生き物たちの天国です。

生き物たちの生態系の中で育つ稲にとっても
天国なのかもしれません。

今は機械が稲刈りをしてくれますが、
昔は何人もの人手を雇い、稲刈りをしていたそうです。

田植えの時期になると多いときは50人(‼‼)もの人手を雇い、
横一列に並んで田植えを手で行っていたそうです。

時代は変わりましたが、尚更お米と田んぼにとって良い環境をと
藤崎さんは考え、今の不耕起、無農薬のコメ作りにたどり着いたそうです。

周りを見渡すと、他の人たちの田んぼには一切の草が生えていません。
たった一キロの除草剤を使う事で、草ひとつ生えてこない。
そんな除草剤が開発されています。

恐ろしいことだと藤崎さんは仰います。

ただ、人間の体や、生態系にとって悪いという事や、
草が生えないだけではなく、土地がやせていくという事です。

二宮尊徳翁の言葉に

『遠きをはかる者は富み、近くをはかる者は貧す』

という言葉があります。

【訳】 尊徳先生はおっしゃった。、
「遠きを謀る者は富み、近きを謀る者は貧す。
将来のことを考える者は、100年後のために松や杉の苗を植える。
まして春に植えて、秋に実る物は当然である、だから富んでいるのだ。
目先のことだけを考える者は、春に植えて秋に実る物でさえをも、
なお遠い将来のことだとして植えない。ただ目の前の利益に迷って、
蒔かないで収穫し、植えないで刈り取る事だけに眼をつける。
それゆえ貧窮するのだ。
蒔かないで収穫し、植えないで刈り取る物は、
目の前に利益があるようだけれども、
一度取ったところでは、二度と刈る事ができない。
蒔いて収穫し、植えて刈り取る者は年々歳々尽きる事がない。
これを無尽蔵というのだ。観音経に「福聚海無量」
(※)というのも、また同じことなのだ。」

※「一切の功徳を具して 慈眼をもって衆生を視る 
福聚(ふくじゅ)の海無量なり 是の故に頂礼すべし」

土地を年々と痩せさせるような収穫の仕方を
未来の子ども達に残していきたいのでしょうか。

子ども達に残したい農業とはと考えさせられる一日となりました。

また、それは私たちカグヤの仕事についてもいえることだと思います。

自分達の生き方が子ども達に残していきたい働き方・生き方をしているのだろうか。

日々自分達を振り返って行きたいと思います。

ミマモリスト
眞田 海