ミマモリストの実践

ミマモリング=心を寄せること。

カグヤでは一緒に働き、一緒に生きる中で、お互いに心を寄せ、思いやることの大切さと、そこで生まれる感動や豊かさを大切にしたいと思っています。ただ仕事をするのではなく、自分の心の環境がそのまま仕事に表れるからこそ、「心を寄せること」を大切にしていきたい。そんな「ミマモリングを実践していく人々=ミマモリスト」の取り組みをご紹介いたします。

2017/07/21

「理念を軸に」

福岡県八女にあります、下川織物さんにお伺いさせていただき、
2代目社長からお話をお伺いしました。

先代からの「100年続いて一人前」という言葉を胸に、
これまでどうしたら100年事業を続けられるだろうかと考えてきたそうです。

久留米絣(くるめがすり)と呼ばれる技法で作られる
下川織物さんの製品は、トヨタ自動車の初代社長が開発した織機で
現在も織られています。

(そもそもトヨタは自動車ではなく織機を製造していたとか)

この織機で織られた布製品は風合いが柔らかく滑らかです。
今の最新式の織機では再現が不可能なため、
世界各地のデザイナーがこちらに訪れ、学び、製品にしていくそうです。

しかし、最新の織機と比べると、生産性はあまりに低く、
機会が故障すると部品はすでに取り扱いがないために
完全オーダーメイドでつくるために高額となるなど、
経営を維持するには困難な状況がいくつもあります。

それでも、なぜこの織機を使って、今もやっているのか。
なぜ効率重視にして経営の舵を切らないのかをお聞きすると、

「私たちは経営をしているのではなく、伝統を守っているからです。」

とお言葉を頂きました。

経済社会での結果を出すことが目的ではなく、
伝統を守り受け継ぐ中で、経営をしていくこと。

そのために「家族経営」という方針を貫き、
従業員満足度を高め、古きを守るためにも、SNSなどの最新の流行を駆使しつつ、
取り組んでいらっしゃいました。

そして今では、パリコレや各地域からの注文などが舞い込み、
昔ながらの伝統を守りつつも経営もしっかりとしていらっしゃるという
素晴らしい働き方のモデルをお話しくださいました。

理念を忘れれば経済合理性ばかりを優先する働き方になりますが、
こうして理念が明確な企業ほど、ブレずに歩めるのだと思うと、
これは企業だけでなく、保育園幼稚園も同じことなのだと感じます。

ミマモリスト
眞田 海