ミマモリストの実践

ミマモリング=心を寄せること。

カグヤでは一緒に働き、一緒に生きる中で、お互いに心を寄せ、思いやることの大切さと、そこで生まれる感動や豊かさを大切にしたいと思っています。ただ仕事をするのではなく、自分の心の環境がそのまま仕事に表れるからこそ、「心を寄せること」を大切にしていきたい。そんな「ミマモリングを実践していく人々=ミマモリスト」の取り組みをご紹介いたします。

2015/04/29

「つながっているということ」

昨日お客様のところへお邪魔させて頂くと
こんな悩みを頂きました。

その園さんは、一斉画一な保育から見守る保育に切り替えようとし、
4月から以上児を異年齢にし、環境設定型に変え、
子ども達が選択・展開できるようにしました。

すると、3歳の子ども達が4・5歳児の動きにつられてしまったり、
なじめなかったりということが出て来たそうです。

発達にあったゾーンや環境がないからかもしれないという振り返りと改善や、
2歳児の後半に移行期を準備することなどをしていきましょうとなりましたが、
それ以外にも3歳児の去年までの保育(2歳児保育)が関係している様子でした。

それは、2歳児までの発達を見てみると分かります。

こども園教育・保育要領の発達が掛かれている個所である
「ねらい及び内容並びに配慮事項」(2章)を読んでみると、
おおよそ2歳児頃の発達について書かれていることを少しまとめると

・自我が芽生えてくる時期
・自己主張が増え、保育者の手を借りずになんでも自発的にやろうとしたりする
・子ども同士のかかわりが増えてくる
・自らグループを組むようになる
・まだ言葉の発達が十分ではなく,自分の欲求が伝わらないと手が出てしまったり,
 泣いて訴えたりする姿が見られる。
・発達の過程における個人差が非常に大きい

ということが書かれており、配慮事項については

・探索活動が十分に出来るようにすること
・園児の自我の育ちを見守り,その気持ちを受け止めるとともに,
 保育教諭等が仲立ちとなって,友達の気持ちや友達とのかかわり
 方を丁寧に伝えていくこと。
・ 情緒の安定を図りながら,園児の自発的な活動を促していくこと。
と書かれています。

この2歳児の頃の保育の環境構成と先生方の関わりをお聞きしてみると、
子ども自身が自発的に選択・展開できる環境が少なかったり、
反対に先生方の選択・展開することが多すぎたり、
一斉に行うことが多く、発達の個人差に配慮しづらかったりと
いうことが出てきました。

その課題を改善する為にも今年から見守る保育に取り組んでいるのですが、
改めて0・1・2歳児の積み重ねが3・4・5歳児に出てくるという事、
3歳だからと言っていきなり3歳の事が出来るようになるわけではない事、
その意味をしみじみと園長先生・主任先生と感じる機会になりました。

このことはまた、上司や部下、同僚同士など大人同士の関係にも繋がっていくかもしれません。
改めて考えてみたいと思います。

ミマモリスト
眞田 海