自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2016/04/16

先人が残してくれたもの

一昨日より、熊本で続けて大きな地震が起きており、
心配、不安な日々が続いておりますが・・・

この影響により被災された皆さまに、
心よりお見舞い申し上げます。

今回の震災で、改めて自然の脅威を感じると共に、
人間の力をはるかに超えた自然の力に
畏敬の念を抱かずにはいられません。

普段の暮らしの中では、
ついつい忘れてしまいそうになりますが、

本来、人は大きな自然の一部であり、
「人」対「自然」ではないことを
決して忘れてはいけないと感じました。

日本は昔から、地震や津波、台風、大雪など・・・
天災が多くあったため、

私達の先輩は、自然の摂理から文化を構築し、
天災によって悲惨な目に会った時に、
それを自分達の戒めとして、
生活の中に取り入れてきたような気がします。

それは、堤防や防潮堤を造ったりという
科学に頼るものというよりは、

津波がきても大丈夫そうな場所に家を造り、
天災から身を守るすべを構築してきたのだと思います。

今回の地震で、熊本城の天守閣の瓦が崩れていたのも、

実は、地震が起きた時に倒壊しないよう、
すぐに瓦を落とすことで屋根を軽くする意図があったとか?!

昔の日本家屋は、地震に対抗するのではなく、
地震の力を受けて流して最小限の被害、
又は後に修繕復興のしやすい様に作ってあるそうで・・・

昔の人の知恵や謙虚さに驚くとともに、

そんな昔の人から見れば、
あたりまえのようなことに驚く自分に対しても、

随分と刷り込まれ、
本来のあり方を見失っていることを痛感します。

残念ながら、今の私達は、
先人が残してくれた教訓を生かそうとせず、
科学に頼り、自然を破壊し、
天然自然に対する畏敬と恐怖の念を忘れてしまいがちです。

科学の否定ということではなく、
前提にある、自分たちの生き方として、

天然自然を無視したり、
抑え込もうとする傲慢さを改め、

先人たちが残してくれた教訓を
今一度、見直していきたいと思います。

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子