自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2015/12/22

支え合い

昨日は、世界遺産の石見銀山がある
島根県大森町の「中村ブレイス」様を見学させて頂きました。

◆中村ブレイス株式会社
http://www.nakamura-brace.co.jp/

こちらの会社では、
義肢装具とメディカルアート製品の開発・販売をされており、

実際に私たちも、耳や鼻、指、腕、乳房などの製品を見せて頂き、
それらが、あまりにも本物そっくりなので驚きました!

中村ブレイス1

まずはじめに、秘書の方からの会社紹介で、

社名にある「ブレイス」に、
人を「支える」、地域を「支える」という意味が
こめられていることを知りましたが、

これらの義肢装具によって、
失意のどん底にいる人たちが支えられ、
笑顔を取り戻し、人生を前に進んでいけることを感じ、

更には、それを受けてか、
「実は自分たちが支えられてます」
と秘書の方も仰られ・・・

そんな支え合いのお仕事が、
本当に素敵だと感じました。

また、シリコーン素材を使ったこれらの製品は、
特許を取ることもできたそうですが、

同業者に扱ってもらえた方が、
全国の病院に対して、販売やきめ細やかなケアができ、
より多くの患者さんに使ってもらえるのでは?と考え、

特許をとって独占するようなことはしなかったといいます。

そして他にも、地域を支えるということで・・・

空き家や古民家を買い取り、修復して復興させ、
大森町がよみがえる大きなチカラにもなっていましたが、

その多額の費用についても、

最初は社長の自費で、
やがて会社のお金から出され、

実際には、補助金も出る中で、
それらを申請し使うこともなく、
これまでやられてきたそうで・・・

その理由も、
「本来、補助金を使うべき人に、まわらなかったら本末転倒だから」と。

人は、本来繋がりの中で生きているからこそ、

そんな自分都合ではない自然な姿勢が、
結果、会社やまちの発展に繋がったような気がします。

独り占めするようなことではなく、
周りとの繋がりを大事にしていく生き方を
見習っていきたいと思います。

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子