自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2014/04/08

生存戦略

先日「花祭り」の室礼で盛った「ホトケノザ」。

その周りに、沢山の種がこぼれていることに気付きました。

道端で咲いていた野花なだけに、
やはり沢山の種を飛ばし、強い繁殖力を持つのかと思い調べてみると、
なかなかすごい生存戦略を持っていました!

そのピンクの花の形は、蜜だけ横取りされないよう長い筒状になっており、
蜜を求めてやってくる虫たち(小さな蜂等)に、受粉を手伝ってもらって
子孫を残すという方法を選んだわけですが、

「もしも虫たちが来てくれなかったら…」ということを考え、
自家受粉できるしくみを持った花も作ることにしたようです。

それは、蕾のなかで受粉が完了する仕組みの「閉鎖花」というわけです。

更に、種子にも仕掛けがあり・・・

種にはアリにとって魅力的な「エライオソーム」という粒子がくっついていて、
アリは、そのエライオソームのついた種子をどんどん運ぶそうですが、

しばらくするとエライオソームが取れてしまい、
そうなると、アリは種子には見向きもせず・・・
その結果、ホトケノザの種子は、広く散布されることになるというわけです。

実は、身近な植物にも様々なドラマや、生存戦略があることを知り、
生き物としての強い力を感じます。

植物たちの個性を活かした危機管理を見習って、
自分自身も進化できたらと思います。

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子