今日のカグヤクルー日記

クルーそれぞれの理念の実践や気付きを交代で掲載しています。

2012/12/13

「真冬に真夏から学ぶ」

こんにちは、眞田です。

出張で飛行機移動をしていると
機内雑誌をよく読むのですが、
その中で面白い記事がありました。

この寒い冬に灼熱のイタリアはシチリア地方のトマト収穫についての記事でした。

シチリアはトマトがイタリアに広まる発祥の地とも言われているそうです。
環境は過酷で40度を超え、3か月以上雨が降らないことも稀ではない地域です。

そんな地域でトマトが栽培されているのですが、農家の方の言葉に
「無農薬、無化学肥料で自然のままに水さえも与えず、どう生きるのかを
トマトに考えさせると、力強くて味の濃いトマトに育つ」
と書いてありました。

元々は、トマトはこの地に自然とあり、
人間が干渉せずともあるがままの姿で存在していたそうです。

しかし、大量生産をしたい・いつも均一に採れるようにしたいという人間の思惑により、
トマトは干渉されて本来の育ち方を保証されなくなってしまいました。

大量生産・売り上げ重視の為に40年くらいの間、
シチリアの市場から消えてしまったそうです。

しかし、トマト本来の味や育ちを知っている
地元の一部の人には流通し重宝されていたそうです。

結局のところ、トマトが育とうとして育ったのではなく、
誰かが誰かの目的やよかろうと思った思惑で育てられたトマトは
もうすでにトマトではないという事を地元の方は分かっていたようですね。

ここ最近では、そういった本来のトマトを求める人々も増え、
原点に立ち戻る風潮があるようで、流通も広まってきているという記事でした。

そして、その記事には「それはトマトに限った話ではなく、あなたの身の回りにも
同じことが言えるのではないか」という趣旨が綴られています。

子育てや保育にも、同じことが言えるのだと感じます。
そして、自分自身の成長にも同じことが言えるのだと思います。

「自然のあるがままの状態で一番自分らしく美味しくなる」

シチリア地方のトマトのように、自分自身はどんな花を咲かせ
どんな実を結び、どんな種を落としていくのか。

自分自身の天命を知る為にも、どう生きるのかを自問して
楽しんでいきたいと思います。

 

オルタナティブコンサルタント
眞田 海