ドイツ報告2003-3

 園をどのようなグループを構成すればよいかを考えるうえで、どのような保育を展開しようとするかということを考えないといけないと思います。まず、幼児教育の原理原則であり、幼稚園教育要領にも書かれてあるように「子どもの主体的な生活」と「子どもの自発的遊び」をどのように保障するのかを考えます。それは、子どもたちは、発達するために、自ら必要な活動をするものであるということを認識しなければなりません。どこで、何をして遊ぶのかということは、子どもにとっては、誰と何をすれば楽しいかを考えることなのです。それを保障するために、園という場が、大人の都合でそれを阻止するような環境であってはなりません。その意味では、ドイツのようにグループは便宜上のものであり、子どもたちは自由に園内どの部屋で、誰と過ごしてもよい考え方は重要です。

 昨年、ドイツで同じように0?3歳児と、3?6歳児を建物の都合上、1階と2階に保育室を分けていた園を見学しました。そこでは、0?3歳児は、それ以上の年齢の児の活動を見ることは少なく、落ち着いては見えるものの、他の年齢、私たちのような来客には情緒が不安定な様子を見せたのです。それは、0?6歳児までの異年齢児保育の園の子どもの様子とは違っていました。今日の見学園は、1階に0?3歳児2グループに3?6歳児1グループの保育室があり、2階に0?3歳児2グループと、3?6歳児2グループの保育室がありました。

 乳児においても発達が違う子を見ることによって刺激を受けるということが必要であっても、0?6歳まで日常的に過ごすのはどうかなと思いますが、どうもドイツでは違う考え方のようです。二日目に行った園でも0?3歳児3グループ、3?6歳児3がループの園でしたが、園長先生の話では、建物が古く、大きく二つに分けなくてはならなかったが、できれば、0?6歳児までの異年齢保育をしたいと言っていました。日本では、0?6歳での異年齢保育はほとんど見られません。確かに家庭ではそのようなことがありますが、それは全体の人数が少なく、個人的な見て刺激を受けるよりは、世話をされる、世話をするとか、教わる、教えるなどの関係が多く、日常的というよりも、そのような時間を持つという程度でいいかなと思います。

 また、3歳児になると、大人との関係よりも子ども同士の関係を優先しはじめます。そして、この関係から他児とのかかわりにおける課題点が浮かび上がります。それが、2歳児と違うところです。そこで、私は、子ども自ら集団を形成し、集団で遊ぶことができる程度の集団規模として2歳児クラスだけ独立して考えた方がいいと思っています。そこで、私が提案するのは、0?2歳児のグループ(0,1歳児クラスの異年齢)、2?3歳児のグループ(2歳児クラス)、3?6歳児のグループ(3,4,5歳児クラス)、6?9歳児のグループ(1,2,3年生)と分け、受け入れグループの承諾のもと、他のグループへの移動も可、また、時を決めて、年長さんが他のグループへの手伝い補助をする、また、0?6歳児までの一緒に食事をする経験もする、というような考え方がいいのではないかと思っています。

 それにしてもドイツはおもちゃが多いですね。園長先生は、異年齢の子どもたちがいるので、たくさんの遊具、教具を用意してあると言っていました。それは、同年齢で遊ぶもの、異年齢で遊ぶものが用意されているからとも言っていました。