楽器

 私の園では、先日「おたのしみ会」が行われました。いわゆる学芸会のようなもので、子どもたちは、劇とか楽器演奏をしました。私の園では、合奏は、3,4,5歳児が合同で行います。まず、子どもたちは普段から「表現ゾーン」に用意されているさまざまな楽器を、好きな楽器を選んで鳴らしています。楽譜も何曲か用意されていて、その楽譜に合わせ、先生に伴奏を頼んだり、自分たちで輪になって楽しんでいます。そして、おたのしみ会が間近になると、次第にどの楽器が好きか、その楽器を演奏したいかが決まってきます。その楽器の選びは、年齢によってはこちらでは決め付けませんが、おおむね、年少児はタンブリンとか、鈴とか、トライアングルを鳴らして楽しむことが多いのですが、年長児になると、メロディー楽器を、楽譜を見ながら演奏する子が多くなります。そして、自分で、なんの楽器で、どの曲を演奏したいかを選びます。曲は2曲のうちどちらかを選ぶだけですが、それでも選択が許されます。しかし、その後、自分で選んだ楽器と曲であれば、選んだ責任が伴います。大変でも、練習をしなければならないのです。無責任に何でもいいとか、目立つので太鼓がいいとかいう動機であっても、自分で選んだのであれば、それをきちんと演奏することが求められます。そうして、おたのしみ会当日を迎えるのです。
小学校学習指導要領の音楽に楽器の演奏についての記述があります。第1学年及び第2学年の「内容A 表現」には、「(1)音楽を聴いて演奏できるようにする。」として、「ア範唱や範奏を聴いて演奏すること」とあり、「(3)歌い方や楽器の演奏の仕方を身に付けるようにする。」として、「イ身近な楽器に親しみ,簡単なリズムや旋律を演奏すること」とあります。では、どんな楽器を演奏する経験をさせればいいかというと、「指導計画の作成と各学年にわたる内容の取扱い」にこう書かれてあります。打楽器としては、「各学年で取り上げる打楽器は,木琴,鉄琴,我が国や諸外国に伝わる様々な楽器を含めて,演奏の効果,学校や児童の実態を考慮して選択すること。」です。学年ごとに示されている楽器は、「第1学年及び第2学年で取り上げる身近な楽器は,様々な打楽器,オルガン,ハーモニカなどの中から児童の実態を考慮して選択すること。」とあります。おもしろいですね。幼稚園、保育園では、一時ハーモニカを演奏することがはやっていましたが、最近は、鍵盤ハーモニカを使うことが多くなりました。しかし、小学校では、1,2年生では、児童の実態を考慮するにしても、ハーモニカはあるとしても、ほかに挙げられている楽器として「オルガン」があるのは不思議ですね。それが、第3学年及び第4学年になって、初めて「旋律楽器」として、「既習の楽器を含めて,リコーダーや鍵盤楽器などの中から児童の実態を考慮して選択すること。」とあり、ここでやっと鍵盤ハーモニカが現れます。
この鍵盤ハーモニカはメーカーによって名称が異なりますので、保育者が習ったメーカーによって普段使う呼び名が変わります。ヤマハでは、東海楽器製造の命名した商品名として、ピアノとハーモニカの合成語である「ピアニカ」と呼びます。SUZUKIでは、メロディーとアコーディオンの合体語である「メロディオン」と言います。ZENONでは、ピアニカの捩りとして「ピアニー」と呼びます。他には、HOHNERが「メロディカ・ピアノ」と言います。皆さんは、どの名前がしっくりくるでしょうか。それは、子どもの頃、どのメーカーのものを使っているかによるのです。