保育

BLOG

毎日更新。カグヤの日々の取り組みをご紹介。

保育

社内木鶏20208月

今月は到知の記事の中からではなく、

私たちが今目指そうとしている組織の形・チームの形を学ぶため、この方の本を選びました。

 

 

 

https://www.kurumed-publishing.jp/books/10

 

これから半年をかけて、一章ずつ読み進め、学び、

そして木鶏会で仲間の気づきからも学んだものを

来月の自分たちの人生にどう生かすのかを考え、取り組み、

そしてまた次の章を読んで学び、木鶏会へ・・・・。

 

この繰り返しの中で学び合い助け合い、実践しあいながら

深まって行けたらと思っています。

 

(「社内木鶏」については下記をご覧ください)

 

https://www.chichi.co.jp/study/contentsstudy/shanaimokkei/

 

エンジニアリングとブリコラージュ~自動車と植物の違い~

自動車のように均一化された製品を作るためのエンジニアリングと今あるもののいのちの輝きを最大化させていくブリコラージュという考え方は、一斉画一的な保育と見守る保育の違いを善く表していると感じます。そしてまた、自分の仕事における発想の原点がどっちにあるか。自分に軸足を置いて、周りを使い始めれば途端にそれは「設計図」を用いたエンジニアリングの働き方になり、今頂いている機会や仲間、会社、社会に軸足を置けば、ブリコラージュ的な働き方になる。これは人や物、機会を見るまなざしを変えなければ見えないものですが、丁度今、私自身が「なりたい!」と願う自分の姿に「やさしく見守れる人間になりたいな」という気持ちがあるため、尚の事このブリコーラジュ的な考え方や生き方を目指せることに喜びを感じています。設計図」ではなくDNAということ均一のモノを作り上げるための「設計図」や「理念」という考え方ではなく、どんな大きさのどんな木にに育つか分からない植物の種が持つ「DNA」という考え方にとても共感を持ちました。エンジニアリング的思考で作られた設計図を運用するために「こうでなければならない」という風に「理念」という言葉の使ってしまっては管理が強く、一人ひとりの主体性を大切に出来ないかもしれません。保育でもそれは同じことのように思います。しかし、「一人ひとりのいのちが輝き、育っていく」組織に育っていくためにはそれらに必要な要素があります。それをDNAと呼ぶ考え方に、学びを得ました。それはいのちの群生性「お店という単位で一つのいのち」ではなく「お店に先んじで一つ一つのいのちが生きているという事」という言葉にも繋がりますが、見守る保育の中で日々を過ごす子どもたちの姿とシンクロするように思うのです。「保育園という単位で一つのいのち」ではなく、「職員・子どもたちを含めたひとつひとつのいのち」が輝く場が持つDNAとは何か。いのちの「与贈」が生まれる働き方とは何か。そのひとつひとつをその組織の文化と呼んだり、組織風土と呼んだりするのかもしれません。そしてそれらDNAの集合体が何のために存在しているのかを理念と呼ぶのかもしれません。どちらにしろ、「理念」という言葉一つをとっても、自らの働き方や考え方一つで意味が変わってしまうのだという事をこの本から教えて頂いているように思います。

そして、事業計画を手放し、偶発性に身をゆだね、植物のありように学びながら店を作ると決めた影山さんの経営方針の中に、「やらせるでもなく。放任でもない、見守り方」の一つとして、細かな計数管理をしているとありました。

売り上げの数字を日々読み込み、分析し、時には数値目標を提示したりすることもある。そのある意味でそれまでの言葉とは相反するようにも感じられるような行動と捉えられてしまうこともあるのではないかと思う行動の中には

「植物のありようから学ぶ」という原点があることを教えて頂きました。それは、保育でいうところの、「発達理解」と同じことのように思います。見守っているからねというだけでは放任です。子どもたち一人ひとりの今の発達状況と次の課題を理解していく日々があるからこそ、どう見守ればいいのかが分かるのだからこそ、会社という「いのち」を預かる一人ひとりが、会社の「呼吸」や「具合」を感じられることが大切であり、その中で一人ひとりが、「どう見守ればいいのか」を考えていくことになるのだと感じました。

今回の第一章を読み、改めて感じたこと。それはカグヤという会社のいのちは私の寿命よりもずっと長いという事です。それは、保育園の子どもたちが毎年毎年卒業していく中でも、園そのものも、園の中にあるゾーンやコーナーも、そこにあり続けるように。私たちがカグヤで働ける限りある時間の中で、自分のいのちとカグヤのいのちが「今」喜ぶような働き方を続けていき、次の代の人たちへと譲っていけたらいいなと、感じました。時代は今変わりつつある中で、組織論も大きく変わってきていますが、こんな時こそ、しっかりと学び、実践し、地に足を付けて変化の時代を楽しく歩んでいきたいなと思います。

 

 

ミマモリスト 眞田 海