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毎日更新。カグヤの日々の取り組みをご紹介。

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変化の軸足

「園の保育を良くしていくには?」

 

そのためにとよくお聴きするのは、職員育成という

そこに働く職員自体の質を上げていこうということが方法としてあがりますが

中々ひとは育つわけではなく、そういった悩みをお聴きすることがあります。

 

そんな時、あるお客様から、

 

「職員を育てようとしたって難しいですよ。」

 

「園長が思い描く理想の保育を『正解』だとしたときに、職員を

その『正解』に近づけようとしたって、職員が辛くなるだけです。」

 

「『正解』よりも『最善』。その職員が今できることをやってもらうことが『最善』なんです。」

 

「その職員の『最善』を引き出せる環境づくりが、園長の仕事だと思ってやっています。」

 

「もちろん、自分で決めたことはちゃんとやってほしいとは言いますが、

その人に無理させては、結局はいい保育になりません。

家庭を持っている方は家庭のことだってあるわけですから、

職員にばかり目を向けるよりも、子どもに目を向ける方が先だと思っています。」

 

「子どもたちが育てば育つだけ、職員は無理がなくなりますから、

職員の『最善』とみんなの『最善』をあわせて保育をしていけば、

翌年は一つ上の学年になってまた育っていってくれる。」

 

「5年も6年も先を見て、子どもの育ちを積み重ねていくこと」

 

「そうすることで自然と職員も育ってきました」

 

「子どもの育ちがないのに、職員ばかり育てようというのは

職員にとって酷なことだと思うんです」

 

そうおっしゃる園長先生の言葉からは、

子どもたちならず園全体を見守る姿勢が感じられ、

職員さんが安心して働ける理由にもなっていることを感じました。

 

育ちとは時間がかかるもの。

それが当たり前でありながらも、劇的な変化を期待してしまうのは

今のマネージメントの欠点でもあるのかもしれません。

なぜなら同じように保育にもその体験を使ってしまうからです。

 

自分に軸足を置き、相手を変えようとするのか。

相手に軸足を置き、自分が変わろうとするのか。

 

効率的や短縮といった価値観ばかりに囚われず、

最善ということを学んでいきたいと思います。

 

 

ミマモリスト

眞田 海