自然から学ぶ

私たちの復興「自分たちに出来る事をする」

カグヤでは2011年の東日本震災から、自分たちなりに復興を始めました。それは、「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」こと。これまでの人間都合の生き方を改め、自然のつながりの中で生きる取り組みをご紹介いたします。

2017/05/20

問題

集団生活において、
人間関係の問題が起きることは、
わりとよくある話で・・・

こうした問題は、
一見、起きてはいけない悪いことのように思いがちですが、

集団だからこそ起きる自然なことであり、
避けられないことだと思います。

だからこそ、子ども集団を預かる保育現場でも、
問題を起こさないようにすることではなく、

体験を通して、仲直りや立ち直り方を学べる環境や、
周りの先生や親、お友達などの見守りが
必要になってくるのでしょう。

自分の身の回りでも、
相手の声や真意を聴かずに、
思い込みなどによる誤解から
亀裂が生じていることは多いものですが、

勇気を出して聴いてみると、お互いの誤解が解けて
問題はなくなったりします。

また、価値観の違いによる亀裂などは、
無理に同じ価値観にして仲良く・・・ということではなく、

やっぱり、おもいやりを取り戻せば、
違ったままで、尊重し合うことができると感じています。

更に、こうした問題は、
理念のある組織においては、

皆で優先している目的や理念などを
再確認できる機会にもなります。

個人的価値観よりも、理念のように、
皆で大事にしている大きなもののために、

自分の方を少し下げていくことで、
折り合いをつけたり、仲良くできたり
・・・というかんじです。

自分の考えや価値観はあるものの、
それ自体がいいか悪いかではなく、

「そもそもなんで働いているのか。」
「なんで一緒に働いているのか。」

・・・と、視野を広げ、
全体が目指しているものを見ていくことで、

ある意味、初心を思い出し、
本来の自分が取り戻せたりできるものです。

自然界を見ても、
問題や困難は、そのものの力を引き出す機会。

問題を「悪いこと」として避けずに、
問題を頂いた以上は、十分に受け取って、

自分や相手の内にあるもの、そのものの力を信じて、
強く優しく、逞しくなれたらと思います。

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子