今週はじめの月曜日から今日までさっぽろ雪祭りが開催されています。大きな雪像は、毎日、テレビで放映されていますが、この雪まつりは、1950年に、地元の中・高校生が6つの雪像を大通公園に設置したことを きっかけに始まったそうです。寒い地域では、冬の楽しみにいろいろと考えるものです。同じ北海道の旭川でも、札幌で柱高校生が雪像を作った4年前の1946年、当時旭川警察署では交通安全のため道路の除雪を奨励しましたが、たくさんの雪の山の処理に困っていました。その時、当時の観光協会会長佐藤門治が郷土出身の彫刻家 加藤 顕清氏の助言を得て、雪像を芸術化することに気づき、これを提案したのが旭川冬まつりの発祥といわれています。そして、途中中止されていたのを1959年、秋に祭りをやろうとの声が上がり、翌年2月に現在の冬まつりのスタートである「第1回旭川冬まつり」が開催されています。
昨日、たまたま旭川で研修会があったのでその前日この「旭川冬まつり」に行ってきました。この冬まつりは「雪と氷とあかりの祭典」としてギネスにも認定されているそうですが、大きく二種類の企画があります。それは、世界最大の雪像と氷彫刻世界大会の作品です。氷彫刻世界大会は、氷彫刻の大会としては、日本国内で唯一実施される公式国際大会だそうで、夜はそれぞれの彫刻像がライトアップされ、昼間と夜に見に行ったのですが、買物公園会場は幻想的な世界でした。
雪像会場では、タカラトミーとの協力により、トランスフォーマーがテーマです。そこで、今年の大雪像は、「トランスフォーマー」に登場するメインキャラクター“オプティマスプライム”で、その上から大滑り台が創られていました。
この「トランスフォーマー」は、もともとは株式会社タカラが「ミクロマン」や「ダイアクロン」などの変形合体玩具を“同一の世界観をもったもの”として再編成した、“日本の玩具発”コンテンツで、それを映画界の巨匠スティーブン・スピルバーグ氏が絶賛し、映画にもなりました。その映画のパート3を私はドイツに行く飛行機の中で見たのですが、正直、内容は意味がわかりませんでしたが、「ロボットが身の回りにある、ありとあらゆる物体に自由自在に変形し、潜んでいる」という唯一無二のコンセプトや、自由自在に変形することができる超ロボット生命体が宇宙を舞台に戦う壮大なストーリーは、世界130以上の国と地域で人気があるようです。
旭川といえば、もう一つ、旭川ラーメンが在ります。札幌ラーメンの味噌、函館ラーメンの塩、それに対して旭川ラーメンは「醤油ラーメン」が基本です。旭川市ではかつて養豚業が盛んで、廃材となる豚の骨を活用する為に豚骨スープが考え出されたのですが、豚骨特有の強い臭みを消し、なおかつ風味を加えるための工夫として煮干や昆布類を併用するようになったそうで、このダブルスープで独特のコクを生み出しているのが人気があります。この旭川ラーメンの直接的な原点となったのは、戦後間もない1947年(昭和22年)にラーメン専門店として創業し、現在まで続いている蜂屋と、同じ年に屋台から始められた青葉の2店ですが、この蜂屋でラーメンを食しました。このラーメンは、スープともう一つポイントがあります。旭川の冬はとても寒く、その冬に体を温め、スープに甘み・まろみを与えると同時に、表面に膜を張り、熱を閉じ込める「ラード」が加えられています。Wスープとラードが旭川ラーメンの特徴です。そのなかに中太の縮れ麺、麺は加水率の低さが特徴です。
私が食べた「蜂屋」は、もともとは、ハチミツを使ったアイスクリームやうどんも出す店だったようですが、やがて評判となったラーメン一本で勝負することにしたそうで、屋号はこの蜂蜜からとってあるそうです。