国際的ネットワーク

20年以上前にティーチ・フォー・アメリカを設立したウェンディ・コップ氏は、2007年に彼女が共同設立したティーチ・フォー・オールの進化について詳しく語っています。教育の公平性をめざす一部の国の社会起業家の小さな集団として始まったものが、今や47の独立した関連組織を有する国際的なネットワークとなりました。そして、最も弱い立場の子どもたちに教育を提供するために、組織としてのリーダーシップを発揮するために活動しているそうです。ティーチ・フォー・オールの最も成熟したパートナーであるティーチ・フォー・アメリカは、現在5万人以上の現職教員および退職教員の同窓会組織を持ちます。その80%以上は教育あるいは教育資源が不足するコミュニティで働いているそうです。現在そのうち6500人以上のメンバーが、アメリカ国内のほぼ40万人の生徒にかかわっているそうです。そして、その同窓会メンバーは、教員、校長、学区のリーダー、政策立案者、社会起業家として変化を持続するために活動しているそうです。ティーチ・フォー・オールが二番目に長く連携するパートナーであるティーチ・ファーストは、現在、イギリスで2500人以上の教員と共に、16万5000人以上の生徒にかかわっているそうです。ティーチ・ファーストの7000人の卒業生のほぼ70%は教育にかかわり続けており、ロンドンの公立学校を変えるうえで重要な役割を果たしているそうです。ティーチ・フォー・オールのネットワーク組織は世界中のあらゆる地域で生まれ、発展しており、5000人以上の教員と6000人以上の卒業生が、アメリカやイギリス以外で働いているのです。

これらの組織に対する批判者は、大学の学部課程での学び、教員養成課程、教室の中での経験という伝統的な方法に代わるものはないと主張しています。これは一面の真実ではあります。しかし、批判者は、才能、情熱、経験の結合が意味する教育分野の創造性の可能性を過小評価しているかもしれないとシュライヒャーは言います。

これらのプログラムが非常に魅力的であるために、専門職としての教員の地位が低下しているにもかかわらず、最も有望な人材を集めているという事実が物語っています。これらの組織は、優れた学業成果と教員が協力して優れた実践を生み出すための仕組みを組み合わせています。そして、教員として、学校や行政のリーダーとして、あるいは政策立案や社会起業等の異分野においてさえも、キャリアで成長していくための知的な道筋を示しているのです。シュライヒャーが最も心を打たれたのは、これら全ての仕事の背景にある「教員のリーダーシップからコミュニティの組織へ」という社会変革のビジョンだそうです。ティーチ・フォー・オールは伝統的な教員養成への代替案を提供していません。しかし、その教員の多くは、教育の専門職として大いに必要とされるルールメーカーやイノベーターになったのです。

生徒の学びをより効果的に支援したいと思うならば、私たちは教員がより強力に学べる機会を提供することをもっと真剣に考えなければならないとシュライヒャーは提案します。しかし、良い教員は、一貫性があり、学校を超えて普及可能な方法でどのようにして優れた教員になっていくのでしょうか?