フィンランドの教員

フィンランドでは、教員養成機関への入学のハードルを上げることと、教員に自律性と教室や労働環境を管理するための権限を認めることの組み合わせが、教職の地位を上げるのに役立ちました。教員は、今やフィンランドの若者の中で、最も望ましいキャリアの一つです。フィンランドの教員は、全ての生徒が成功する学習者になることを支援できると示し、保護者や広く社会からの信頼を獲得したのです。

ワールドクラスの教育制度でもまた、初期の教員養成課程を学問的な教育よりも教育実践の場での専門性を身につけるものへと移行しているようです。日本でも、この意向をしているのでしょうか?少なくとも保育者に対しては、まだまだ学問的な教育が中心になっているように思えます。しかし、移行することで、教員はより早い段階で学校に入り、そこで多くの時間を過ごし、その中で多くの良い支援を受けられます。これらのプログラムは、教員が課題を抱える生徒をより早く正確に診断し、それにふさわしい指導をおこなうスキルを伸ばすことを重視しているのです。見込みのある教員が、経験豊富で、参加型で、イメージ豊かで、探究型のイノベーティブな教授法を幅広く使いこなし、自信を持つことが期待されているのです。

幾つかの国では、教員養成の初期段階に研究スキルを指導します。教員は、生涯学習者としてこれらのスキルを使うこと、すなわち現代社会に定着している知識を疑ったり、専門家の実践を改善することが期待されているのです。研究は、専門職としての教員の重要な要素です。フィンランドでは、全教員が教員養成課程の初期段階を終える際に修士論文を執筆して学位をとります。フィンランドは、創造性やイノベーションを支援するカリキュラム設計の最前線にいるのです。そのため、教員の仕事は研究、開発、設計を含む専門職の魅力にあふれているのです。

今後の最大の課題の一つは、教員になった方法ではなく、自らが何を知っており、何ができるかについて、教員が理解を深めることです。シュライヒャーは、ティーチ・フォー・オール運動についてしばらくの間、大きな関心を持っていたそうです。彼らがめざすのは、少なくとも2年間は特別な支援が必要な学校で教え、教育の質と公平性を生涯かけて増進していく学問分野や職業を超えた有望なリーダーを集めることです。

その理事会メンバーになると、すぐにシュライヒャーは2012年にロンドンで開催された第1回の年次総会に参加して「いかにして1万の教室を変えていくか」という講演をおこなったそうです。彼は、成功したキャリアを捨てて、恵まれない子どもの人生を変えるために教育団体に参加した人々の話を聞いたそうです。ナイジェリアで年間400名の教員のための集中的な教員養成プログラムを企画・実施している若い参加者の話は非常に印象的だったそうです。その国ではもともと、教員養成のためのインフラが存在しませんでした。また中国の参加者は、地方の農村地域に緊急に必要とされる教育力を築くために、どのように自治体と協力したかを共有してくれたそうです。