新しい教育元年

あけましておめでとうございます。今年はコロナが明けて、コロナ後の新しい生活様式が、新しい時代の幕開けとなるように、新しい時代における幼児教育を提案していきたいと思っています。それは、ますますデジタル化が進み、グローバル化が進んでいきます。これらは、経済、職場、日々の生活に大きな影響を与えていきます。それこそ、新しい生活様式への変革を余儀なくされていきます。そのスピードは、宇宙の広がり同様、ますます加速されていくと思います。

それに対して、PISA調査を推進したシュライヒャーは、教育は非常に局所的で内向きになることが多いと指摘しています。グローバル化は、広くネットワークを組み、協同していくことが求められていくにもかかわらず、教育システムは、互いに学ぶことから分離する「壁」を構築する傾向があるからだと彼は言うのです。それは、学校が組織され情報が管理されることで、学校と教員が自分たちの仕事に関する知識を共有するのが困難になっている可能性があるからだというのです。

教育システムの運営者は、自分の長所と短所に関する知識を得られるのですが、最前線で教育を提供し尽力している校長や教員はそうではありません。自身の知識をより効果的な実践に転換する方法を知らないかもしれないというのです。

同様の壁が各国の教育システムを隔てており、国境を越えて他国の教育政策や実践に目を向ける機会はほとんどありません。言い換えれば、他国の経験から学ぶことがほとんどありません。今を生きる若者の人生や未来のため、新たな政策や実践を試みる倫理的な要素を考えれば残念なことだとシュライヒャーは言います。

国際比較が非常に重要な理由はここにあると彼は言うのです。教育の世界をリードする人々が達成した公平性、効率性の高い功績に基づいて教育の可能性を示すことができるのです。これにより政策立案者は、測定可能な目標に基づいて有意義な目標を設定することができ、異なる教育システムが類似の課題にいかに対処しているかを理解できるというのです。おそらく最も重要なのは、政策立案者や実践者が国際的な視点から自らの教育システムについてより明確な見解を得る機会が提供されることであると言います。そのシステムの根底にある信念や構造、強みや弱みを深く理解したうえで教育システムは変更、改善されなくてはならないのです。

国際比較することで教育開発の変化の速度も明らかになります。その例をアメリカと韓国に見ていきます。1960年代のアメリカの高校卒業率は世界で最も高かったでした。アメリカは経済大国かつ軍事的大国であり、また教育大国でもありました。学校教育の一般化という投資は、「先行者利益」として経済的成功を導く助けとなりました。

しかし、1970年代と1980年代には、他の諸国が追いつき、1990年代にはアメリカの高校卒業率は13位に落ちてしまいました。現在でも、55~64歳の層で高校と大学の両方の卒業資格を持つ割合で見ると、アメリカは他国よりも進んでいますが、若年層の卒業率は平均に向かって低下しています。早急な進展には至らなかったのは、アメリカが後退したわけではなく、アメリカの平均教育水準を上回る国が増えたためなのです。