学びを面白がる

キャシー自身は、彼女の子どもが図書館から本を借りてきたとき、一緒に何度の繰り返し読んだそうです。しかし、それだけではないそうです。音楽やダンスのような芸術にも触れる機会を作ったそうです。もちろんこの場合もお金を使わずにです。収益を上げることが目的ではなく、純粋にパフォーマンスを観客に楽しんでもらいたいと思って活動しているオーケストラや合唱団、ダンスグループが必ずあると言います。子どもは芸術に惹きつけられる存在と言ってもいいと言います。芸術に触れて感動し興味を揺さぶられると、子どもは自発的にその芸術に関する本を読み、見たことを絵に描き始めます。子どもとミュージカル「42nd street]を見に行った時のことは今でも忘れないそうです。あまりに感動して、一晩中二人でタップダンスを踊っていたそうです。

子どもが学びを面白がる気持ちに拍車をかける場所として子ども博物館の存在を忘れてはいけないとキャシーは言います。そこは、アメリカにおいてプレイフルラーニングを守る最後の砦と言える場所だと言うのです。子どもの想像力を大いに刺激し、子どもの興味を引き出す魅力的なコンテンツに溢れているのです。社会的な関わりを生み出したり体を動かしたりする工夫がなされていて、座って学ぶのではなく他の子とペースを合わせて取り組まなければなりません。こうした体験の後、家に戻ってどんなことがあったか語り合うことが、子どもの記憶力を育てると報告した研究もあるそうです。

別に博物館でなくてもかまわないと言います。コインランドリーに行った時でさえ子どもの記麿力を育てることはできると言います。お金を入れると大きな音を立てて機械がぐるぐる回り始めます。それを初めて見た子は興味津々でしょう。そこはどんなところだったか、静かなところだったかうるさいところだったか、特別の匂いがしたか、その匂いか好きだったか、そんなことを、父親、母親と楽しく話す機会を作ろうと提案します。もしかしたら待っている間に新しい友達ができたことを話すかもしれません。どんな話を子どもが話しかけてくるかワクワクして受けとめようと言います。どんな場所であろうと学びの冒険は始められるのです。こんな風に子どもが思えるようになったらどんなに素晴らしいだろうと言います。そのカギは親の姿勢にあると言うのです。そして、こんな提案をキャシーはしいています。「子どもが見つけた物事について一緒に面白がって語り合おう。そして子どもの問いかけに乗っかって、一緒に面白がって答えを見つけよう。」

知識コンテンツそのものを学ぶことの価値が以前に比べて下がったことは間違いないと言います。だからと言って子どもにとって全く重要でなくなったわけではありません。学ひ方を学び、生涯学び続ける人になるために必要なコンテンツは沢山存在するからです。このようなコンテンツを子どもは親の学ぶ姿勢を見て身につけてゆくのです。そして、キャシーは、親にこんなアドバイスをしています。「もしあなたが学びを愛するならば、あなたの子どももそれを見て学びを愛するようになるでしょう、もしあなたが子どもの問いかけを真剣に受けとめ、自ら答えを見つけようとし、子どもと一緒にどうやって答えを発見するか考えれば、あなたの子どもの学び方もそうなるでしょう。」