優先順位をつける

森口氏は、実行機能の別の側面について、こんな例を出しています。会社で、あるプロジェクトを任されているとします。プロジェクトの目的が、新商品を企画することです。

この目的を達成するためには、いろいろな仕事をこなす必要があります。たとえば、人員や予算を確保する必要があるでしょう。従来の商品との違いを明確にするために、既製の類似品を調べなければなりません。専門家の意見を聞きに行く必要もありますし、さまざまな書類作成業務もこなさなければなりません。

このときに大事なのは、プロジェクトをどのように遂行するかのプランを立て、どの仕事からこなすか優先順位をつけることです。いきあたりばったりで仕事をこなしていては時間がかかってしまいますし、非効率です。何が本質的に大事なことで、何が枝葉であるかを見極めなければならないのです。

また、状況に応じて柔軟に頭を切り替える必要があります。たとえば、企画していた新商品と類似した商品が競合他社から販売されることを知った場合には、プロジェクトの方向性を考え直す必要があるでしょう。自分の企画に自信があったとしても、類似品になってしまっては二番煎じとの評価は免れません。仕事へのこだわりは重要なことですが、いつまでも過去にこだわりすぎると、目標の遂行が困難になってしまいます。

このように、目標を達成するために、優先順位をつけたり、頭を切り替えたりするのも実行機能の大事な側面だと森口氏は言うのです。

セルフチェック

ここで、森口氏は、自分をコントロールする力をチックする表を提示しています。さまざまなテストが開発されていますが、そのなかでも比較的よく用いられているテストだそうです。

「1.全然あてはまらない」「2.あまりあてはまらない」「3.どちらともいえない」「4.ややあてはまる」「5.非常にあてはまる」の5段階で評価します。

つぎの項目でチェックした得点をすべて合計します。

・自分にとってよくない誘いは、断る

・誘惑に負けない

・自分に厳しい人だと言われる

・先のことを考えて、計画的に行動する

次にチェック項目についてすべて合計した数を54から引きます。その数と先ほどの数を足します。

・悪いクセをやめられない

・だらけてしまう

・場にそぐわないことを言ってしまう

・自分にとってよくないことでも、楽しければやってしまう

・もっと自制心があればよいのにと思う

・集中力がない

・よくないことと知りつつ、やめられない時がある

・他にどういう方法があるか、よく考えずに行動してしまう

・趣味や娯楽のせいで、やるべきことがそっちのけになることがある