ゾーン遊びの意味

「遊びに対する見方を変えるべきだ。そして遊びを勉強や仕事の正反対に位置するものととらえるのではなく、むしろそれを補うものと考えなければならない」と彼は言います。さらに、「好奇心、想像力、そして創造性は筋肉に似ている。使わなければ、衰えていくだけなのだ」と主張しているのです。

このように、自由遊びには、様々な意味で、様々な分野において大切であることがわかります。この記事の中には、それを補足するコメントが書かれてあります。

この内容のキーコンセプトとして三つに整理されています。

・子ども時代の遊びは、社会的、感情的、知能的発達にきわめて重要だ。

・ゲームや体系的な活動とは全く逆の、空想的で荒っぽい「自由遊び」は必要不可欠な活動だ。

・幼少期に遊ばない子どもや動物は、社会にうまく適応できない不安を抱えた大人になる可能性がある。

また、文章の中に、こんなことが強調されています。

・遊びの創造的側面は、あらかじめ決められたルールに従うよりも、発達中の脳にとってずっとよい刺激になる。

・愚かな破壊行為だなんて、とんでもない。日用品を使って、ふつうとは違った方法で(ときに非常に散らかることはあるが)遊ぶ子どもたちは、創造性を発達させている。

・コミュニケ―ションの方法を身につける:犬が、軽く噛んだり、転げまわったりするのは、仲の良さと楽しさの証拠だと全身で語っている。同じように、遊びは人間の子どもたちにも、うまくコミュニケーションをとるやり方を教える。

・脳の発達に効果:だれか別の人の服装をしたり真似をしたりするのは、心理学者の言う「自由遊び」のひとつだ。系統だっていない空想的な遊びは、脳の発達に最も効果がある。

・問題解決脳力を育てる:多くの子どもたち、とくに男の子は.戦闘ごっこや取っ組み合いが大好きだ。交代で「勝者」になることで、子どもたちはギブ・アンド・ティクなどの社会的スキルを学ぶ。このような戦闘ごっこは、創造性や問題解決能力の発達にも役立つことが示されている。

・言語発達を促す可能性も:ある研究で、積み木で遊んだ子どもは、積み木を持っていない子どもよりも、言語のテストで高い得点を上げることがわかった。その理由は、積み木を持っている子どもは、テレビを見るなどの非生産的な活動をする時間が単に少ないからなのかもしれない。いずれにせよ、その結果、良い効果が生まれたことは確かだ。

これらの考察を見ると、ゾーン遊びはとても意味あるもののようです。ブロックゾーンでは、積み木遊びが展開されています。そこでは、言語発達が促されていくでしょう。制作ゾーンでは、廃材などを使って様々なものを子どもたちは創造していきます。時には非常に散らかることもありますが、創造性を発達させていきます。また、ごっこゾーンでは、別の服装をしたり、真似をしたりしています。その遊びには空想力が必要なため、脳の発達に効果があるでしょう。特に男たちはじゃれ合って遊ぶこともするでしょう。そこからは問題解決能力が育っていきます。異年齢集団の中では、役割を交代することから、子どもたちはギブ・アンド・テイクなどの社会的スキルを学んでいきます。

ゾーン遊びの意味” への8件のコメント

  1. 中世騎士のコスチューム、なかなか似合っていますね。さて、ゾーン遊びの効能、今回のブログの最後にしっかりと纏められています。各ゾーンにおける子どもたちの遊びを観察する時の指標になると思います。コミュニケーションスキルを獲得したり、問題解決能力を培ったり、子ども同士の遊びには、現在、社会が人類に求めているスキルやアビリィティを育む条件が満載なのでしょう。ところで、学校や就学前施設には子ども集団があります。特に、後者は教科主義ではなく経験主義が基本でしょうから、子どもたちの遊びをもっともっと温かく見守る大人たちがもっともっと周囲にいてほしいですね。まぁ、このブログを読んでいる先生たちはそうした先生たちでしょう。子どもたちの自発的行為をそれとして保障しようとしていることでしょう。子どもたちの活動にあれこれ干渉する先生よりは、ただ見ているだけ、の先生のほうが子どもたちにとっては自分たちを認められている感が強いような気がします。

  2. 遊びを、仕事や勉強と正反対として捉えるのではなく、それらを補うものであると認識すると、遊びの重要性が将来という幅広い点から見ても理解できますね。また、「好奇心、想像力、そして創造性は筋肉に似ている。使わなければ、衰えていくだけなのだ」という言葉からも、乳幼児期に遊ぶ癖をしっかり残さないと、筋肉のように使う頻度がなくなっていくということであり、そこから学べる「社会的、感情的、知能的発達」「創造性」「コミュニケーション」「脳への刺激」「問題解決能力」といったものを、定着させることはできないということがわかりました。そして、ゾーン遊びは、その全てを網羅している環境なのですね。

  3. ゾーン遊びが子どもたちに重要であることがよくわかります。製作ゾーンではハサミの使い方を覚えたての子が、折り紙を一生懸命に切って白い紙に貼って動物園を作っていました。それはただ単に白い紙に不規則に切られた同色の折り紙が貼り付けてあるだけのように見えるのですが、これはキリン、これは像と、その子にはイメージがあるようで、それをその通りに、何時間かしてお迎えにきた保護者に説明をしていたので、やはりとてもイメージをして遊んでいたのだろうと思いました。そういうクリエイティブな遊びが毎日できるということは、とても大切なことだとこの度の内容に触れ、改めて思います。

  4. 遊びというのは伸びやすい能力はもちろんあるのでしょうが、様々な創造性により他の能力も伸びていくというのが素晴らしい点ですね。積み木遊びにしても、作るという創造的能力の他に、作りたいものを作ることができる場所や必要量の積み木を確保する力、友達と協力して作る力、他人の作った作品を模倣する力など挙げたら両の手では足りないほどあると思います。なおかつそれをさらに伸ばすのが自分で遊びを選んで取り組むということなのでしょうね。

  5. ゾーンでの活動というのは素晴らしい環境であることが改めて理解することができる内容ですね。自分たちがしていること、普段考えていることを肯定してくれている内容に胸が熱くなる感じを覚えます。
    冒頭の〝遊びを勉強や仕事の正反対に位置するものととらえるのではなく、むしろそれを補うものと考えなければならない〟そのように「遊び」を捉えていくと、赤ちゃんがおもちゃを使って駆使していることが、そのまま将来の勉強や仕事につながるものだということが、自分の中にすんなりと入ってきます。

  6. 7月16日
    子ども時代にいかに自由遊びをするのかが、人の生き方を決めるといってもいいくらいの遊びの必要性を感じます。自由に遊べる、社会的スキルを学ぶための遊びとしての時間をいかにいい環境のなかで、行えるように私たちが質の高いもの、安心、安全であり、その遊びに必要な素材や玩具など、子どもが遊びを発展できるようなものを意図して用意できるか、そういった子どもの行動を抑制しないような考え方をもっていかなければ、文章にかかれているような子どもの姿を大切にできないなと感じました。

  7. 確かに考えてみるとゾーン遊びには個々で挙げられている遊びが保障される環境になっているように思います。ゾーンを作っての自由遊びの様子を見ていると、常設な環境があることで「続き」ができることや、ゾーンの場所によって試すことができたり、子どもに合わせた遊びができることはとても利点であると思います。活動によってはゾーンで遊ぶことで「待つ」ことが苦ではなくなりますし、ある一定のルールや開け閉めといった枠の中で自由に遊んでいます。つい「自由遊び」というと「ただ遊んでいるだけ」というイメージが付きまといますが、逆に「ただ遊ぶ」ということを科学するとその重要性は非常に高まりますし、そのための環境において常設のゾーンは重要な要素になってきますね。

  8. 気づかされる言葉がいくつもありました。「遊びは予測していないことに対処する一種のトレーニングとして役立つと考えているそうです」「コストを先送りしているだけだ。子どもたちは将来、予測不可能で複雑な世界で、困難に対処しなければならなくなるのだから」ということからもいかに遊びが重要であるかということが理解できます。遊びを通して子どもたちは世界を知っていくという感じでしょうか。そして、遊びという楽しいことであることがまた奥深いですね。楽しいことだから夢中で行うことができる。だからこそ、たくさんのことをそこから得ることができるのですね。そして、子どもたちは自然と遊ぼうとします。それはその時期にその行為が必要であるからですね。まさに、藤森先生も言われる有能論に繋がっていく部分かなと思います。だからこそ、子どもを信じることで、その発達をしっかり保障するような関わり方を大人がしなければいけませんね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です