ドイツ報告11

1日の流れとしては、7時30分から8時30分までに登園します。この間は一部屋で二人の保育者で保育します。8時30分になると、五つのグループに分かれます。そして、9時ころに各部屋で朝食をとります。朝食は自園調理で、食べたい子のみです。同時に、この頃各クラスから1名の保育者、調理が集まって、その日の活動のすり合わせをします。部屋によって保育がかぶらないことと、他の部屋では何をしているかを把握するためです。

9時30分から9時45分は、各クラスで朝のお集まりをします。そこでは歌を歌ったり、ダンスをしたりしますが、主にはその日の活動を子どもたちに知らせます。しょうがいの子もいるために、絵が描かれたカードによって示します。そのあと、個々にトイレ、おむつ交換、健康管理を随時行います。9時45分から11時15分までは自由保育です。同じ階であれば、どこに行って、何をするかを自分で決めます。

11時15分になると、手を洗い、給食のためにテーブルと食器のセットを行います。食器は、割れるものを使用することによって、子どもたちは慎重になります。食べるときには、自分で量、種類を選びます。乳児でまだできない子は保育者か大きい子が手伝います。大きいこと言っても、3歳で、日本で言うと、2歳児クラスの子です。給食アレルギーの子も日本同様増えているそうです。ミルク、トマトなど食材のアレルギーだけでなく、糖尿の子ども、また、多国籍の子どもが多いために、宗教上、ベジタリアンなど様々な要求があるそうです。また、咀嚼に問題のあるしょうがいの子もいるそうです。

12時から寝たい子だけお昼寝に入ります、2時間までの間で、自分で目覚めるのが原則です。お昼寝から起きたら、おやつがあり、降園が始まります。以後の自由遊びは、二グループで行われます。

ここでは、統合保育のために、特別に訓練された犬による癒しの保育が行われています。それは、主にヒーリング担当の保育者が行います。最初は、絵から導入し、次にぬいぐるみと接し、次第に犬に触れあえるようにしていきます。園長室の隅の床には、犬のための寝床が置かれてありました。そのほかにも、園外の牧場に行ってポニーと触れ合うとか、大きなかたつむりを飼育するなど生き物とのふれあいを大切にしています。この大きなカタツムリは買ってきたそうです。そして、園で卵を産み、小さなカタツムリが生まれたそうです。

0歳から3歳児までの園にもかかわらず、異年齢で、オープン保育を行うというのもすごいですね。そのメリットをこう話していました。まず、子どもたちは複数の先生と触れ合うことができ、知ってもらうこともできます。また、子ども同士も広く多くの子どもたちと接することができます。それから、子どもたち同士の関係ができていること、複数の保育士と触れ合うことで、先生が手薄になっても大丈夫と言います。

もちろん、子どもたちはのびのびと、自由に、屈託なく過ごしています。子ども主体から考えると、遊びの幅、遊び相手、好きな先生が広がります。保育する立場からしても、子どもたちからの情報を多く得ることができ、複数で見ることによって多面的に子どもたちを見ることができます。

将来、社会に出ていく子どもたちにとって、どのような保育が必要であるかを、0歳児からきちんと見通しているようです。

ドイツ報告11” への10件のコメント

  1. 5歳児クラスや4歳児クラスの子どもたちの力を借りて、と思ってしまうところですが、「0歳から3歳児」の園でのオープン保育、「乳児でまだできない子は保育者か大きい子が手伝います。大きいこと言っても、3歳で、日本で言うと、2歳児クラスの子です。」本当に凄いですね。睡眠も「寝たい子だけ」ということで、保育の通念というものがそもそも異なっているような印象を改めて受けます。しなければならないことや、してはならないこと、というような制限が極力少なく、ゆったりとした一日が流れていることを想像します。

  2. オープン保育という形態には限界がないんですかね。0から3歳までの施設でのオープン保育となると、3歳の子が年長さんみたいな立場になっているということなんでしょうか。単純に驚きます。そもそも、そんな考えでいることが刷り込まれているのかもしれません。
    やはり、今回の内容からもゆったりとした雰囲気を文章や写真から感じとることができますね。しなきゃいけないこと、逆にしてはいけないことなど、慌ただしくなる要素をなるべく削りとってある印象です。それもこれも、先の〝見通し〟ができているから可能なのだろうなと思います。

  3. いわゆる乳児保育園のデイリーを紹介して頂きました。5,6歳の子がいる保育園か、と思わず勘違いしてしまうところでした。この園の年長は3歳くらいの子たち。それにしても、オープン保育を実施できているところに驚きを感じます。3歳未満児保育は「担当制」、が主流を占めている世界です。ミュンヘンの実践は、先駆的取り組みの一つと言えるでしょう。その実践の根底には「将来、社会に出ていく子どもたちにとって、どのような保育が必要であるかを、0歳児からきちんと見通しているようです。」との言葉がぴったりと当てはまります。3歳未満児は何もできない存在だ、だから大人がしっかりと世話をしなければならない、という風潮が全世界を席捲しています。古い価値観は、落としにくい錆か何かのように世界に付着しています。子どもは生まれながら教育を受ける権利がある、というBEP。そのことをしっかりと実践に移している。しっくりとくる保育実践です。

  4. 0~3歳までの園で行われているないように、文章を読んでいて感じるのが、~だけ という、子どもが考えながら行動できるような選択する機会をシンプルななかで、生活にあることに改めてすごいと感じます。子どもたちができることを十分に発揮できる環境が保証され、さらに、子どもに対する個別対応を行う、この形があることによって、相乗効果が生まれ、オープン保育のかたちがしっかりと展開されているんだと思います。また、様々な生命との関わる機会が生活のなかであり、いいですね。10の姿の中でも、生命尊重について、上げられており、保育の中でもこういった取り組みは、真似していきたいです。

  5. 「統合保育のために、特別に訓練された犬による癒しの保育」とあったことに驚いたと同時にすごく良いなと思いました。自園でも動物との触れ合いを大切にしたく、今までに様々な動物を飼育してやっていましたが、度重なる問題に直面し、長続きしないのが現状です。特別に訓練されたというのは、盲導犬みたいな訓練なのでしょうか。やってみたいのですが、日本では衛生面でひっかからないのか心配です。
    0歳から3歳児までの園にもかかわらず、異年齢で、オープン保育をしているとあり、そのメリットは子どもたちにとっても、保育者にとっても良いもので、そういったwin-winな形は見守る保育と同様ですね。

  6. 「子ども主体から考えると、遊びの幅、遊び相手、好きな先生が広がります。保育する立場からしても、子どもたちからの情報を多く得ることができ、複数で見ることによって多面的に子どもたちを見ることができます。」というのを0歳3歳で行えることが子どもにとっても保育者にとってもいいことであるかことが伺えます。おそらくデメリットもあるとは思いますがそれ以上にメリットが多い点があることとわかります。子ども主体で考える保育をするのとで今まで苦しんでいたものが魔法のように解かれていくような印象を受けます。

  7. ブログに書かれてあるように、子ども達が将来、生きていくためには、現時点でどのような保育を展開すれば良いのか、よく考えていますね。0歳から色々な先生と関わる事、そして子ども達とも関わる事、どちらも見守る保育でも大切にしてるポイントの一つですね。中でも個人的に「職員が手薄になっても大丈夫」というのは園の運営にも関わる事です。子どもが落ち着かず、手薄になると「職員を増やして欲しい」という声が上がると思いますが、子どもが様々な先生に慣れれば、カバーできます。担当制ではなく、チームで子ども達を見る事はメリットの方が大きいと思うのですが、日本で担当制をしている保育者はいつになったら気づくのでしょうか。

  8. オープン保育もそうですが、犬による癒しの保育や、お集まりで絵を使うこと、カタツムリやポニーなど動物や虫と関わることなど参考になる取り組みが多くありました。
    0歳から3歳までのオープン保育のメリットとして、最後に書かれていましたが、クラスが違う子と触れ合う機会というのは、子どもにとっても大人にとっても大切なことだと思います。新宿せいが子ども園でも、関わる機会はありますし、夕方保育や延長保育で、クラスが違っても子どものことを知っておく必要性を感じたことがあります。
    年齢が違う子同士の関わりもクラスが違う子どもと職員の関わりも大切にしたいと改めて感じました。

  9. この園が0〜3歳までの子どもがいる施設というのは本当に驚いてしまいますね。園庭も日本とは全く違い、緑が多く、起伏もあり、大きな岩もゴロゴロしていたりと、本当に3歳までの施設なのだろうかと何度も思いました。お昼寝にしてもそうですが、子どもたちが無理のないように生活しているような印象を受けました。自分の発達、特性にあったような動きができているんだろうなと感じました。オープン保育を行う上でのメリットが紹介されていましたが、まさに見守る保育とちかいものを感じますね。複数の先生と慣れることができる、子ども同士の関係を作ることができるということでした。子どもが様々な人との関係性の中で生きているということをこの園での取り組みから感じることができました。

  10. 「部屋によって保育がかぶらないことと、他の部屋では何をしているかを把握するため」とあります。こういった保育者間でのやりとりや調整というのがオープン保育ではより重要になってくるでしょうね。組織の連携力というものも必要です。ここでの子どもたちは乳児までなんですね。乳児でもオープン保育をしているというのは一体どのようにやっているのか見当もつきません。果たして選んでいるのでしょうか。日本の場合は幼児は選択制や異年齢をやっていて、乳児になると従来の担当制保育をしている保育園や幼稚園は多いです。乳幼児からもしっかりと保育のアプローチをしていくことや見通しをもって保育をすることを考えなければいけませんね。

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