2017韓国三日目午後3

日本では、選挙結果が自民党の圧勝でしたが、実際には幼児教育に関して今後どのような政策がとられていくでしょうか?今年の五月に政府は、経済財政運営の指針(骨太の方針)で、幼児教育と保育の早期無償化を明記する方針を示しました。そして、財源については歳出削減や税、新たな社会保険を対象に、年内に結論を出すと言っていました。高等教育については「人材投資を強化するための改革のあり方も早急に検討を進める」との表現にとどめ、6月2日の経済財政諮問会議での議論を踏まえ、9日に閣議決定すると言っていました。

文部科学省は今年の9月27日、日本、アメリカ合衆国、イギリス、フランス、ドイツ、中国、韓国の7か国の教育状況を統計データで示しています。それは、「諸外国の教育統計」平成29年(2017年)版として公表したものです。そこでは、高等教育在学者の人口千人あたりの人数は、韓国が63.8人ともっとも高く、日本は23.4人と中国についで2番目に低いことが明らかになっています。

また、私立学校の割合について、幼稚園や保育所などの就学前教育では、「日本」73.9%、「アメリカ」30.8%、「イギリス」(初等中等学校も含む)6.0%、「フランス」12.3%、「ドイツ」65.2%、「中国」52.5%、「韓国」79.2%ということで、韓国が一番多いようです。韓国では、私たちが何園か見学したところのような企業所内保育園は、財団のような私立が運営しているので多くなるのかも知れません。ちなみに日本は韓国についで多いようです。しかし、私立小・中学校となるとその割合は日本がもっとも低くなります。それが、また大学や大学院、短期大学などの高等教育になると、「日本」74.5%、「アメリカ」27.6%、「イギリス」0.1%未満、「ドイツ」6.7%、「中国」23.0%、「韓国」80.3%となり、日本は韓国についで2番目に高くなります。なお、フランスは、「私立大学」は学位授与権が認められていないそうです。

今回の韓国就学前教育施設見学の最後の園は、公立園を見学しました。この園は、ちょうど私の園のように地下一階から地上四階までの園でした。しかし、他の園同様、全体はゆったりした作りになっているのですが、各保育室は何か窮屈そうに見えます。もちろん、各保育室には領域毎の教具、教材は色々と工夫されています。ここで、初めて見たおもしろいごっことして、映画撮影ごっこセットがありました。撮影用カメラの他、メガホンや撮影スタートの合図に使うガチンコがありました。また、ある部屋のは電子黒板が置いてあり、パソコンのタブレットのような使い方をするそうです。

ランチルームも整っていて、そこで子どもたちがおやつを食べていました。メニューはジャガイモをふかしたものでした。食べるときに、子どもたちは低い座卓でどう食べるのかと思っていたら、多くの子どもたちはあぐらで食べていました。韓国では、男女ともあぐらや立て膝で座るのが正式のようです。

今回韓国の施設見学で今後の課題について考えたことは、私が最近一番大事にしたいと思っている「子ども同士の関わり」のあり方の気がします。保育室が年齢別に仕切られている形態は、小学校のように保育者が子どもたちに一斉に何かを教えることが多いことを表わしている気がします。空間的環境、物的環境が整った後、人的環境をどう用意するかという点が、韓国では次の課題の気がしています。