2017年ドイツ報告24

今回、レーゲンスブルクへ行って感じたことのひとつが、地域や保護者などのボランティアさんたちがこぞって、私たち日本から来たお客さんに対して歓迎してくれたことです。以前も、このドイツから日本の文化である「おもてなしの心」を学びました。どうも最近、日本では忙しいことに追われ、笑顔が減り、自分のことを優先して考える人が多くなった気がします。それでも、今回の大分の災害などには、多くのボランティアさんたちが訪れているそうです。もう一度、私たち人類が私たちの祖先から繋いできた助け合うこころを取り戻していかなければならにと思っています。

先日の読売新聞の編集手帳にこんなことが書かれてありました。「ドストエフスキーは『カラマーゾフの兄弟』の巻頭に新約聖書を引いている。『一粒の麦もし地に落ちて死なずば唯一つにてあらん。もし死ねば多くの実を結ぶべし』。日野原重明さんはその一説を印象深く読んだという。これほど異常な状況下の読書もない。1970年3月、赤軍派にハイジャックされた日航機『よど号』の機中である。ましてや、人質の乗客に向けたサービスで用意されたものか、犯人から借りた本である。『業績をあげて有名に医師になる。そういう生き方は、もうやめた。生かされてある身は自分以外のことにささげよう』。当時58歳の日野原さんは心に誓ったという。『よど号』から生還したとき、名声と功績を追い求める麦は一度死んだのだろう。-後略」

彼は、長寿の秘訣を「人と関わること」「人のために尽くすこと」「笑顔を絶やさないこと」と言っています。そんな日野原さんが105歳で死去しました。こんな人生を送りたいものです。

多くのボランティアさんに支えられて私たちのツアーは、四つのグループに分かれてそれぞれの学童施設を見学したあと、みんなで落ち合いました。そこから向かったのは、ある園が催している「夏祭り」に招待されたのです。園に近づいていくと、賑やかな音楽が聞こえてきます。そして、出店でいろいろな物を売っている子どもたちの声が聞こえてきます。夏祭りの会場は、その園の園庭でした。音楽が聞こえてきたのは、近くのしょうがい施設の職員さんと入所者で結成されたバンド演奏でした。歌と踊りを交えて、とてもリズム感があって、会場を盛り上げていました。園から、そのバンドに公演を依頼したのだそうです。

私たちが到着すると、みんなで譲り合って、席を用意してくれました。机の上を見ると、ドイツの旗と並べて、日の丸の旗が立っていました。そして、急いで、飲み物と、大きなホットドックを持ってきてくれました。しかし、申し訳なかったのですが、私は、それまでのおもてなしでおなかがいっぱいで、こっそり持って帰って、あとで、ホテルで頂きました。そして、私たちのメンバーで若い男性参加者が、子どもたちに刺激されて、顔にペイントしてもらいました。あとで知ったのですが、それを書いたのは、この園の保育者さんたちだったそうです。

18時になって、夏祭り終了後、片付けているあいだ、園内を案内してもらいました。

踏み台が引き出せるようになっています。

数の数え方が日本と違います。

基本的には、ミュンヘン市と同じような環境で、保育内容について詳しい話は聞きませんでしたが、子どもたちは生き生きと、自発的な遊んでいるであろう姿は想像できました。

3種類に分けた分別

2017年ドイツ報告24” への14件のコメント

  1. 読売新聞の編集手帳、とても考えさせられるような記事ですね。『一粒の麦もし地に落ちて死なずば唯一つにてあらん。もし死ねば多くの実を結ぶべし』という一説がありましたが、日野原先生はこれをあのよど号の中で読まれていたのですね。驚きました。『長寿の秘訣を「人と関わること」「人のために尽くすこと」「笑顔を絶やさないこと」と言っています』とありました。人のために行動することは、結果として自分のためにもなっていますし、それが人のためでもあるというのは、なんだかグルグルと回っているような感じですね。そして、この催しは見学園の夏祭りだったのですね!とても楽しそうな雰囲気が写真から伝わってきます。顔のペイントともかなり上手ですね!ミュンヘンとは違いますが、写真からではありますが、子どもが自発的に生活している環境のように見えますね。雰囲気だけしか分かりませんが、夏祭りもそれを表しているかのようですね!

  2. どうも最近、日本では忙しいことに追われ、笑顔が減り、自分のことを優先して考える人が多くなった気がする、とあります。ドイツから学んだ「おもてなしの心」は本当に大切にしていかないといけないところだと思います。行動に思いがあるかないかでは全くと言って良いほど受け取りての印象はことなりますもんね。もう一度助け合う心を取り戻していかねばなりませんね。
    園で催されている夏祭り、とても楽しそうですね。バンドの方も来られていて、賑やかで愉快な感じが伝わってきます。地域と園が繋がっているんですね。数の数え方が日本とは違いますね。4の手の形が難しいです。日頃からこれをやっているドイツの子ども達は上手にできるのでしょうね。じゃんけんの手の形も違うのかなと思いました。

  3. 日野原さんが長寿の秘訣に「人と関わること」「人のために尽くすこと」「笑顔を絶やさないこと」の3つを挙げていました。上の2つはもちろんとして、3つ目の「笑顔を絶やさないこと」も自分以外の他者があってこそのものだと思います。簡単に言えば、「人は1人では生きていけない」、「人は孤独では長生きできない」といったことが伝わってくる気がしています。
    園の園庭で行われた「夏祭り」へのご招待も粋なおもてなしですね。そして、顔ペイントの上手さには驚きました。商売ができてもおかしくないレベルなんじゃないかと感じました。また、数の数え方が日本と違うことにも驚きました。ドイツの数え方の方が単純で覚えやすそうだなと感じましたが、4が難しそうですね。まだまだ自分が世界共通の当たり前と勝手に思い込んでいるだけで、当たり前でないことがたくさんありそうだなと少しワクワクしたりもします。最後のレーゲンスブルグの園の環境の写真からはミュンヘンの園と同様に子どもたち主体で、自発的に遊びを展開しているのだろうなと想像できます。3種類に分別しているゴミ箱の写真の一番右がバナナの絵ですが、これは生物なのでしょうか。生物だとしたら日本では絶対お目にかかれませんね。

  4. 〝長寿の秘訣を「人と関わること」「人のために尽くすこと」「笑顔を絶やさないこと」〟とあり、どれも自分一人では難しく、他者がいて、はじめて成り立つものであると思います。それが長寿の秘訣ということで、人間関係が人に及ぼす力の大きさを感じます。
    熊本地震の時には多くのボランティアの方々が来て下さり、また、物資を送って下さったりなど精神的にも助けられたのを覚えています。「人のために尽くす」ことで、尽くされた側の人は次の機会には今度は自分が困っている人の力になりたいと思うのだと思います。そのようにして、次々と繰り返されて、良いループが生まれていくことで、世界がもっと楽しくなっていくのではないのでしょうか。スケールの大きな話しになってしまい、何やら分からなくなりました。

  5. 園の「夏祭り」を体験できるとは、今回のドイツツアーは例年に増して盛りだくさんの内容となっていますね。「近くのしょうがい施設の職員さんと入所者で結成されたバンド演奏」が場を盛り上げている様子を想像できます。会場はインクルーシブな雰囲気満載。男女障がい有無年齢の差別が存在しないどころか、多国籍夏祭りですね。顔にペインティングされた男性参加者も実に楽しそう。しかし、夏祭り参加だけでは終わらないのが本研修。「18時になって、夏祭り終了後、片付けているあいだ、園内を案内してもらいました。」しかっりと施設内研修を実施しています。様々な発見をしていることが写真から伺えます。しかも、どちらの園も我が国の保育施設でまま見られるガランドウなお部屋、あまり工夫が見られないコーナーがありませんね。ゴミの分別を写真で明示している。これはなかなかいいですね。「もえる」「もえない」ではなく、どのようなものを一緒にすればよいのか、一目瞭然なのでしょう。

  6. 「人と関わること」「人のために尽くすこと」「笑顔を絶やさないこと」という日野原さんの言葉からは、いかに人間が他者との関わりの中でこそ輝ける存在であるということを感じさせてくれます。「どうも最近、日本では忙しいことに追われ、笑顔が減り、自分のことを優先して考える人が多くなった気がします」という言葉に、正直ドキリと思うほど自分のことを中心に物事を考えてしまう、生活の中心に置いてしまう姿が多々思いうかびます。人に尽くすことが、結果的に自分のためになっているという真理のようなものを再認識できました。そして、ドイツの園での「夏祭り」は日本での「夕涼み会」のようなイベントでしょうか。主催者だけでなく、保護者やボランティアを巻き込むようなイベントになっており、地域のイベントであることが伝わってきたりもします。

  7. ドイツをはじめ、ヨーロッパでノーマライゼーションの考え方については教えていただいたことがあります。ですが、実際に利用者の中でしょうがいがある方がいるというのは見たことがありませんでした。いやむしろ、いても気づかなかったというだけかもしれません。今回の研修でこうして実際にイベントでも交流がある様子まで見ることができ本当に貴重な研修の会ですね。ドイツの夏祭りというところもとても貴重な体験ですね。個人的には何となく昼間に盛り上がっていると、ドイツビールも飲んでいるのかなと気になりましたが、そこはさすがに保育施設なのでないのでしょうね。

  8. 「おもてなしの心」ごく自然に相手へ対して、労いを持ち、相手にとっておもなしをする、もてなすこと、これが人類がもつ助け合うという部分からのルーツがあることを改めて感じ、心をゆとりをもったおもてなしが相手へ好意として伝わり、よい関係と言うものが生まれてくるのでしょうね。人が関わりをもつための必要な関わりの手段だと思います。日野原さんのいう長寿の秘訣を「人と関わること」「人のために尽くすこと」「笑顔を絶やさないこと」といわれていたことは保育者にとって日常的なものであるべきものであり、これは、共生と貢献によって生まれる産物なのかなとも感じるところです。人をもてなす、ドイツでのもてなしかたが共に楽しむことを気づかせてくれます。

  9. 「日本では忙しいことに追われ、笑顔が減り、自分のことを優先して考える人が多くなった気がします」とあり、自分自身を振り返りたいと思います。最近の私は、ついつい忙しさを理由に自分を優先にし、誰かに優しくすることを忘れてしまっていたように思えます。「人と関わること」「人のために尽くすこと」「笑顔を絶やさないこと」とありましたが、きっとこういうことは自分自身で忘れないように意識しなければいけないのでしょね。自分だけが忙しいと思うのではなく、皆が忙しい。その中で自分ができることをしっかりと見つめていきたと思います。
    踏み台が出せるキッチンがありましたが、あれは使いやすそうですね。実際に大人が子供用キッチンを使えば腰が痛くなることもありますし、踏み台が自由に出し入れができれば子供でも使うことができます。働く職員への配慮があるのはドイツらしいですね。

  10. 今回のブログを読むと、ドイツの方々の暖かさを感じます。「日本では忙しいことに追われ、笑顔が減り、自分のことを優先して考える人が多くなった気がします」という文章がありましたが、何となくわかるような気がします。日本人は他人を重んじる人が多いとは思いますが、余裕がなくて表面では「冷たい」と関じる機会が増えてきているのではないでしょうか。余裕があるということは、保育の中でもとても大切なことだと感じています。新宿せいが子ども園に来た、見学者から言われることの一つに、「先生たちが慌ただしくないですね」とよく言われます。個人的には、余裕がない時もありますが…(笑)周りからみると、落ち着いてスムーズに回っているように見えるそうです。それはきっと、「チーム保育」の良さなのでしょうね。
    長寿の秘訣に「人と関わること」「人のために尽くすこと」「笑顔を絶やさないこと」とありましたが、これらは、保育の中でも大切なことだと感じました。そして、この秘訣を子どもたちができるようになるには、余裕のある保育の中で、大人がそういった姿勢を見せることと、子どもたち一人ひとりとの関わりが大切だと感じました。

  11. 藤森先生が言われるように、「助け合う心」を取り戻さないといけないのかもしれません。先日、出勤前にこんなことを思いました。忙しいと心の余裕が無くなるのはなぜだろう?と忙しいという漢字を分けてみると「心」へんを「亡くす」と書きます。だからかぁ・・・と一人考えました。日野原さんのように「人と関わること」「人のために尽くすこと」「笑顔を絶やさないこと」これは長寿の秘訣というよりも、人類として大切なことだと思いました。写真の夏祭りもそうですね。お祭りというのはその地域の文化であったり、歴史上に関係があったりするのかもしれませんが、人と繋がる事も目的としてあるように思いました。今の季節は色々なところでお祭りをしているので、探して行ってみようと思います。

  12. 「人と関わること」「人のために尽くすこと」「笑顔を絶やさないこと」この3つはすごく響いてくるようです。これが人類がしてきたことなのかもしれないですね。忘れたくはない言葉たちです。ドイツの夏祭りを初めて見ました。日本の祭りと少し似ている部分はあるのでしょうか。子どもたちが声をあげて売っている姿というのはなんだか懐かしささえ覚えますね。楽しさが伝わってきます。ドイツの子たちもこういったことをするのでね。また音楽をやってもらうなどという企画幅広さを感じますし、ここでも少し日本に似ている部分でもあるのですかね。

  13.  日野原重明氏のことは過去のブログでも数回書かれています。生涯現役を地で生き抜かれた、素晴らしい人生ですね。長寿であったことがその生き方に光を当てさせたのではなく、その生き方に天も命の長きを与えたのでしょう。そういう生き方に憧れながら、言っていることと自分の日々の矛盾を思う土曜日のお昼です。
     58歳の時に心に誓う出来事があり、そう思うと、早ければいい遅ければいいというものでなく、その人にきっと丁度いい時に必ず丁度いい学びが用意されているのだということを改めて思います。藤森先生は過去に中庸について書かれていますが、不思議ですね、名声と功績を追い求めない、そうした生き方を選択した後の方がきっと日野原重明氏の名声も高まったはずで、走るでも止まるでもない、歩くという選択をすること、それはある意味では、勇気ではないかと思うのですが、どうもそれが大事なようなのです。「生かされてある身は自分以外のことにささげよう」何度も読み返してしまいました。

  14. 日野原さんの言葉はグッとくるものがありますね。長寿の秘訣と生活を豊かに過ごすこととは同義のように思います。確かにそんな人生を送りたいものです。そして、前回のブログのコメントにも書きましたが、ドイツのおもてなしは日本人からしても見習う部分が多くありますね。そして、「最近、日本では忙しいことに追われ、笑顔が減り、自分のことを優先して考える人が多くなった」という言葉には考えさせられることが多くあります。確かにそういった部分は今の日本社会には多くありそうです。そういった社会だからうつ病や自殺、ひきこもりといったことが社会問題になるのかもしれません。勤勉ではなく、生真面目な社会になっているのかもしれません。「助け合うこころを取り戻していかなければいけない」確かにその通りですね。

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