ドイツ報告11

     今年のドイツ研修は、セミナーハウスでのおもてなしがあり、貴重な体験をすることができましたが、その分、見学園は少なく4園でした。それでも、よくある海外視察研修よりも見学園が多いのですが、私たちは、毎年78園見学するために少し物足りない感はありました。

 28日は、午前1園、午後1園を見学しました。午前中に見学した園は、3歳児25名、4歳児25名、6歳児15名、1年生から4年生までの学童50名のインテグレーション幼稚園でした。インテグレーション幼稚園というのは、精神とエモーション障害の子どもを受け入れている園として指定を受けているということで、養護の先生が加配されます。日本でも、しょうがいを持った子どもたちを園に受け入れることが多いですが、その対応は自治体によってさまざまです。多くあるのは、その割合はさまざまであってもその子に対する加配の職員が付くことがあります。すると、その加配の職員は、その子の担当ということで、その子の活動を専門に援助します。2016.7.28-1

しかし、ドイツでは、しょうがいの子がいるとそのクラスの人数を減らしてくれるのです。3~6歳時のクラスでは一クラス25名に保育者が2名の配置ですが、そのクラスにしょうがい児がいるために、そのクラスは15名に2人の保育者が担任していました。そのクラスに何人のしょうがいの子がいるのかは、はっきりしませんでした。それは、異年齢児クラスということと、この園でもオープン保育ということで、どのクラスに行っても、何をしてもいいので、しょうがいの子が目立たないからです。2016.7.28-5

この園の重点項目は、「運動」「社会性」「コミュニケーション」「トラブル解決」などであるということでした。その中の「トラブル解決」についての具体的な取り組みとして、「こぶしなし教育(非暴力プログラム)」といって、トラブルが起きたとき、子ども同士が話し合いをするという民主主義のベースになるものを学んでいくというものだそうです。ミュンヘンの保育バイブルとも言える「バイエルン」の中にも、「衝突マネージメント」という項目があり、子ども同士が衝突した時に、保育者はどのようにすれば良いかが書かれてあります。また、イギリスのEPPEEPPSE調査によると、優れていると評価されたプレスクールの特徴の一つに、「子どものいざこざ解決を支援するスキル」が挙げられています。この園では、その取り組みを、「こぶしなし教育」というのは、面白い取り組みと思うと同時に、こぶしで殴り合う子たちが多いということなのでしょうね。2016.7.28-2

また、この園の「参画」についての具体的な取り組みを聞いてみると、「朝食は、個人のタイミングで食べられるようにする」とか、「運動遊びの準備運動に、何をするかを子どもが決める」とか、「また、明日は何をするかを決める」というようなことがあると答えていました。

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その参画も、基本的に、保育者が週案を決めてその範囲内で子どもの参画をしているということです。その週案は、月曜日の朝、子どもたちを学童の職員にみてもらっている間に職員会議をして決めるそうです。おおまかの週案は、火曜日は「食育の日」で、火を使わずに、シリアルなどの自然素材を味わう日で、水曜日は、34歳児、45歳児、56歳児に分かれてトピックス保育を行なうそうです。それは、科学、発見遊びなどです。木曜日は、運動遊び、金曜日は、公園や美術館、博物館などへの散歩、見学などをするそうです。2016.7.28-4