ドイツ報告10

   27日の午後に訪れた園には、新聞社から取材が来ていました。それは、メディア教育の取材でした。子どもたちのその様子を見学しました。

2016.7.27-43子どもたちは1台のタブレットを使ってあるアプリで遊んでいました。そのアプリは、ちょうど私の園の職員がやっているもので、子どもたちがそれをやることが「メディア教育」なのかと少し疑問に思ってしました。これからの時代は、人工知能がいろいろなことをするようになるために、いまからそれらに対して準備をしているということでした。

 しかし、私は、夜の研修で、それは違うのではないかという話をしました。それは、これから人工知能が進んでくる時代になるので、それに対して競ってパソコンを使う能力を身につけるのではなく、人工知能に今後出来ない力を子どもたちにつけることが、メディア教育ではないかと思っているのです。いくら人工知能が進んでも、それを操作するのは人間であると言う人がいますが、私は、それを規則通りに動かすのはやはり人工知能になるのではないかと思っています。もし、メディア教育をするのであれば、まだ、プログラミングを学ぶ方がいいと思います。2016.7.27-42

 現在、ポケモンGOが話題になっていますが、街の中の至る所でそれをやっている人たちを見ると、彼らは人工知能を学んでいるというよりも、人工知能に操られているというように思えます。自分が行きたち所を決め、自分の意志でそこに行くというよりも、ポケモンを探そうとして、相手の思うとおりに動かされているというように思えてしまうのです。それが、ただ悪いということではなく、それを幼児教育とするのは疑問だと思うのです。

 その園に取材に来ていた記者の人に「日本ではどうなのか?」と取材を受けましたが、「日本では、まず、具体的な体験を乳幼児期では大切にしています。」と答えましたが、もう一つドイツでそれを行なっている理由がありました。それは、ドイツでは、パソコンや、スマホで、アプリで遊ぶということは、家庭では行なわないそうです。それぞれの家では、子どもたちにはそれを規制しているというのです。そのために、園で先生のもと子どもたちにやらせていると言います。「日本では、子どもたちはやる機会があるのでしょ?ドイツでは、家庭ではやらないのですよ。」と言われました。確かに、日本ではかなり早い時期から、子どもたちはタッチパネルになれていますし、スクロールするということも知っています。ですから、園でやらなくてもいいのかもしれません。

 そのほかに、日本ではあまり見ない環境として、制作ゾーンにおける絵の具を使った活動が抱負でした。2016.7.27-41子どもたちは好きなときに絵の具を使って絵を描くことができます。それも、画用紙のような紙に描くだけでなく、油絵の時に使う布のキャンバスに絵を描いたりしていました。他には、いつも感心するのですが、木工ゾーンがとても充実しています。小学校にあるような木工台が少し小さめですが置いてあって、その万力に木をはさんで、木を切ることをします。ということで、その道具が豊富に用意されていました。

2016.7.27-44絵を描くにしても、木工作をするにしても、少し小さめですが、おもちゃではなく本物を使ってその活動を行なっています。小さいうちから、危ないからといっておもちゃのような、危なくない大工道具を使うのではなく、きちんと本物を与え、その使い方を指導していることの大切さを感じました。

2016.2.27-40