室内の花

2015kanyo1   2015kanyo4    ドイツの園に行って、室内に入ってまず驚くのが、緑の多さです。日本の保育室で緑はほとんど見かけません。以前、このブログで緑視率のことを書いたことがありました。視野にあるパーセントの緑が入ると仕事能率が上がるという研究です。それは、緑色という色の効果です。その研究は日本で行なわれているもので、ドイツでそれを知っているわけではないと思うのですが、どちらの方向を見ても、必ず視野に緑が入ります。それは、四方向だけでなく、上を見ても緑があります。

 また、その緑はドイツでは基本的に緑の自然の植物の葉です。造花は使いません。したがって、その緑は酸素を供給し、空気を清浄化し、加湿をしてくれます。緑色が視野に入ることで仕事能率が上がるという研究では、なお、その効果を増すものとして、自ら育てる緑であるというものがあります。自ら育て、成長していく植物が机の上にあることが、より効果があるということが研究されているのです。また、カポックという植物の葉は、よくある加湿器並みの湿気を室内に出すことが知られています。

 そして、ドイツでは、窓際の棚の上にも植木が置かれています。2015kanyo2それは、園に限らず、小学校の教室の窓際にも植木が並べられています。それは、観葉植物だけでなく、花の咲く植物も多く置かれています。それも、しゃれた置き方をしています。

 日本の教室、保育室にはあまり植物を見ることがないのはなぜでしょうか?まず、小さい子が土をいじる、葉をちぎってしまう、植木鉢を倒してしまうということがよく言われます。ほかの大きな理由に、育てるのが大変で、すぐ枯らしてしまうということも言われます。ドイツでは、なぜ子どもたちが倒したり、土をいじったり、葉をちぎったりしないのでしょうか?それは、保育のあり方だと思います。その理由がこれということは、よく分かりませんが、まず、ドイツの保育室には教具、遊具があふれんばかりに置かれていることも理由の一つかもしれません。非常に豊富です。乳児から、たくさんの遊具が棚に並べられ、いつでも自分で取り出せるようになっています。土や葉を遊具にする必要もないのです。2015kanyo3

 もう一つ、子どもたちがとても落ち着いています。テンションが上がっている子や走り回っている子、大声を出している子はほとんど見ることがありません。好きなことに黙々と取組んでいます。植木にぶつかって、倒してしまったりするなどということはないように思います。しかし、なぜ枯れてしまわないかは不思議です。気候のせいか、木の種類なのか判りませんが、植木に水をやっている姿を見ることはありません。いつ、誰が水やりをしているのか、また、葉もほこりがなく、いつも拭いているようで、それは不思議です。ただ、私の園では、植木の植物の枯れ具合で、保育の落ち着きを見ることがあります。心に余裕がないと、植木は枯れてしまいます。植木が水を欲していることに気がつかないと、子どもの心が渇いているのに気がつかない気がするのです。2015tokonomanohana

では、古来日本ではどうだったのでしょうか?日本では、まず、先日のブログで書きましたが、床の間には季節の花を生けます。nihonnkoraitokonomanohanaまた、様々なところの柱には花を生けられていました。そこには、西洋の派手な花ではなく、質素な野の花のことが多く、廊下を通りながら野の道を歩いているような気分になります。koraihasiranohana