ドイツ報告2014-23

 ドイツミュンヘン市内には、4か所冒険広場があります。以前に訪れたことのある「モグラの家」「アビックス」と主旨が同じで、それらの施設よりは設立がやや遅い1979年にできた冒険広場「ノイハウゼン」に今年は訪れました。「モグラの家」は市内南地区にあり、「アビックス」は市内北地区にある最大規模の施設です。それに対して今回の施設は、しない西側に位置します。それらの位置関係を見ると、あと1か所はどこにあるかわかりませんが、ほぼ市内地区ごとに一か所ずつつくられているということになります。

 この施設は当初、保護者によって運営されていましたが、後ミュンヘン市が運営をすることになり、利用に対して保護者の負担はありません。また、この施設に付随して、10歳から18歳までの青少年福祉施設と、3歳以上の幼稚園も併設されています。この施設の利用者は、ほぼ毎日6~13歳までの子供たちが数十名から数百名利用するそうです。利用時間は、月曜日は14時から20時、火曜日から木曜日は14時から17時までだそうです。スタッフは2名で、他に多くのボランティアがバックアップしているそうで、この日も総勢7名のスタッフで運営されていました。

 この施設では、子どもたちに4つの原素である「水」「空気」「土」「火」を体験してもらうと、いたるところでそれらの体験や、それらを感じることができる工夫がされてあります。まず、入って目につくのが、長いスロープです。2014mizusuberidaiここにビニールを敷いて、水を流し、そこを滑って遊ぶウォーター滑り台です。そのような施設で遊んでいる子どもたちを以前ドイツで見たことがありますが、何度でも繰り返し滑って遊んでいました。ドイツでは、幼稚園でもそうですが、プールに入って泳ぐということは特に夏に限って行うのではなく、夏は、水を体験するという趣旨で、このような設備とか、水を出す井戸とか、水をくみ上げる装置とか、そこから砂場に水が流れ込み、川をつくったり、その砂で水をせき止めてダムをつくったりして遊びます。
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 火を使うところは、みんなが丸くなって集まる真ん中で火が焚けるようになっていたり、保護者達が作ったかまどがあったりします。2014kamado若いころに、冒険広場についての本を読んだ時に、たき火の上を飛び越えて遊ぶ子どもたちの写真があって、「このような危険な遊びを子どもたちは好みます」とある説明文にショックを受けたことを覚えています。ここでは、そのような遊びはしないと思いますが、キャンプファイヤーでの火の意味は、とても人類にとって大切なものです。ここでは、火を使って、様々な体験をするようです。
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 そして、何といっても他の冒険広場同様、子どもたちが作る家々のダイナミックさに度肝を抜かれる思いです。子どもたちが工具を借りるために稼ぐ労働として、廃材集めや、そのくぎ抜きがあります。また、2014haizai工事現場で使われた型枠の板などを寄付してもらい、それらの木材を使って家を作っていきます。それは、二階建てであったり、隣と通路でつながっていたり、その家々を縫って遊ぶ子どもたちはとても楽しそうです。私たちも、床板が割れないか最初はびくびくしながら、家々を渡っていきました。
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2014bokenyukasita 子どもたちは、自然の中を走り回るだけでなく、自分たちでつくり上げた町の中を走り回ることで、自治を実感しているようでした。