ドイツ報告2014-12

 2009年のドイツツアーのブログに、OECDが行ったPISAの学力調査で、ドイツは、成績が悪かったために教育の見直しが行われました。その経緯が書かれてあります。そこには、日本とは違った教育改革を紹介しています。「徹底してその結果について分析し、研究を重ねたそうです。その結果、まず、幼児教育での「陶冶」の重視ということで、人格形成を中心に就学前教育を行うことにしたのです。この方向は、同じOECDが提案しているECECにおいて取り上げられ、就学前教育について他の国へも推奨しています。」

 「陶冶」の観点から幼児教育のあり方が示された「バイエルン(ドイツ陶冶プログラム)」を中心の置き、その時に見直された保育プロジェクトに、自然観察や実験を取り入れた「小さな研究者たち」という取り組みがあります。その取り組みで有名な園に、27日の午前中訪れました。2014kagakusyaこの園には、以前一度訪れたことがあります。この園は、1992年に50名定員として設立されており、その時の園長先生は、その保育の推進に現在も取り組んでいます。この園では、設立当時から実験などを中心に科学に取り組んできました。しかし、全体の保育の説明では、バイエルンから「遊び、遊ぶ、遊び」をテーマに、子どもたちの自発的、クリエイティブを意図した「オープン保育」を実施しているとのことでした。さらに、保護者にもオープンということで、透明度を図り、3~6歳児の25名をひとグループとし、そのグループに12名の代表保護者を置き、常に一緒に企画したりするそうです。

 科学に取り組み始めたときの説明に、「どうしても女性は科学が苦手であり、そのために幼児教育から科学が抜け落ちてしまう可能性があるので…」という動機の話がありましたが、今回の訪問の際にはそのようなことは、男女の刷り込みを持ってしまいかねないと思ってか、「最近の科学離れによって…」という説明がされました。

 そして、どんな保育を展開しているかという説明の前に、まず、今回の参加したみんなに科学を体験してもらうように用意されていました。ぜひ、このブログを読んだ人は、その手順を書きますので、実際にやってみてください。科学がどういうものかを感じることができると思います。それは、今回の参加者みんなが感じたことです。

1.まず、一人一人に、様々なフェルトペンとコーヒー紙フィルターが1枚ずつ配られました。そして、フェルトペンで紙に好きな絵を描くように指示されました。次に、その絵の上にスポイトで水をたらします。すると、別の芸術的な絵が現れてきます。
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2.小皿の縁近くに、均等に四つの角砂糖を置きます。次に、それぞれの角砂糖に静かに色水をたらして、角砂糖をいろいろな色に染めます。そして、皿の真ん中に角砂糖の端に触れるくらいに水を流し込みます。すると、皿の真ん中に新たな芸術的な作品が現れます。
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3.これは、以前訪問した時にも体験した実験です。そして、私の園では、ツアーに参加した職員がすぐにやって見せました。まず、透明のガラス容器に水を半分くらい入れます。そこに植物油を5ミリ程度入れます。その油の表面にスポイトで青や赤のインクをそっとたらします。そのインクは水玉になって油の表面に浮きます。それをどうなるかじっと見つめて待っていると、素晴らしい花火を見ることができます。ワクワクして、期待しながら待つこと、もし、もっと数滴たらしたらどうなるのか、なかなか落ちないので吹いてみたらどうなるのか、など参加者は試してみます。すると、そこにいた科学局の人は、手を叩きながら、「立派な科学者!」と褒めます。
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悪戯、好奇心、興味は科学の心なのです。