大根

先日、鹿児島の園から「桜島大根」を二ついただきました。sakurajimadaikon以前、その園長先生と話をしたときに私が何気なくねだったのだと思い、申し訳なく思いました。園のおたのしみ会で、子どもたちが「大きなカブ」を演じたときに、実際に桜島大根を手に入れて、それを引っ張ってもらったらいいのではないかと話し合ったことがありました。そして、その後に、そのお話のようにみんなでおいしく食べることをしたら喜ぶのではないかということで、ネットで頼もうと思ったら、手に入りませんでした。その話を鹿児島の園の園長先生に話したら、鹿児島では何とか買うことができると話していたのです。それを覚えてくださったのですね。

絵本「大きなカブ」で、みんなで引き抜くのは、大根ではなく、カブですが、有名な佐藤忠良挿し絵の絵本や

佐藤忠良画

佐藤忠良画

いもとようこの挿し絵を見ると、まさに桜島大根です。実は、カブと大根の区別は、大根とカブは食べてみればわかるのですが、見た目ではわかりにくいと言われています。植物学者でも、タネでないとわからないということです。また、漬けてみると、カブはぬめりがあるのに大根はぬめりがありませんが、それは大根にはペプチンがないからです。逆に、大根はジアスターゼが豊富にあります。

しかし、大根ほど、昔から私たちの食生活に深く入りこんでいる食べ物はありません。以前のブログでも書きましたが、東京にも、練馬大根をはじめ各地に大根の産地があります。ですから、大根にまつわるいろいろな話があります。例えば、「大根役者」という芸の下手な役者を指す言葉がありますが、大根は、「煮てよし、漬けてよし、生でよし」と言われるほど、どんな食べ方をしても中毒しない、つまり”当たらない”役者ということです。

いもとようこ画

いもとようこ画


まさに大根は何にでも使います。いただいた桜島大根は、園では、みそ汁、漬物、煮物にしていただきました。みずみずしく、とてもおいしくいただきました。また、どんな料理にしても余るほど、たくさん作ることができました。大きいだけのことはありますね。

大根は、確かに、漬物、煮物、汁物、鍋物、なます、サラダ、刺身のつま、干し大根などなど、日常の食卓では大活躍です。また、北海道の石狩鍋や金沢のぶり大根などのように、その土地で捕れた魚と組み合わせた名物料理がたくさんありますし、ふろふき大根やおろし和えにも使えます。漬物といえば、数年前に園でもつくったたくあん漬けや、いろりの火でいぶした秋田のいぶりがっこや東京名物のべったら漬け、1メートルもある守口大根のかす漬けなど、郷土色豊かな漬物も豊富です。保存食として使用する場合には、干し大根にしますが、切り干しとゆで干しがあり、形もさまざまあります。

大根の使い方に、刺身の「つま」がありますが、実は、刺身にあしらわれてる千切り大根の事は「つま(妻)」ではなく、正式には「けん」と言うのが正しいようです。「けん」、「つま」、「辛み」、この三種の「あしらい」を総称して「つま」という事もありますが、「つま」とは、端やふち、へり、を意味するそうです。ですから、刺身に寄り添うかたちで、「妻」と書いたり、「褄」と書いたりするそうです。それには、海藻類ならトサカ、ワカメ、ノリ、オゴ、イギス、などがよく使われます。野菜類はムラメ、葉付き胡瓜、浜防風、イワタケ、花穂、タバ穂、ツクシ、ハナマル、菊、桜、梅、ランの花、メカンゾウ、バクダイカイ、ミョウガなどが使われます。

一方「けん」とは、「剣」であり鋭く細長いの意です。「三寸」長さに切って食べやすくし、また彩りや造り身の脇役としても欠かせません。大根のけんは「白髪」と献立に書くのが普通だそうです。