寿命

 久保先生の提案は、老化を防ぐには、何を食べるということだけでなく、食べる順番も意外と大事なものであると言います。その順序とは、日常の食事でも、「食物繊維」を採った後に「蛋白質」を採り、その後は「炭水化物」というような順番で食べると、血糖値の急上昇が抑えられるようです。これは、懐石料理の食べ方に似ています。食物繊維の多い野菜料理、海藻、キノコ類、豆などの小鉢をまず食べ、それから刺身や焼き魚などの魚や肉などに進み、最後にご飯を食べるというものです。久保先生は、「家の食事でそこまでの贅沢な品数は必要ありませんが、まずは野菜類や豆、海藻などの食物繊維を食べてから、魚や肉などを食べて、最後にご飯という順番が理想的です。」と話しています。

 彼の提案によると、最初にご飯でなく野菜類を口にする習慣を身につけるだけでも糖化防止に役立つということのようです。ですから、「外食でカツライスを食べるなら、まずカツの横のキャベツを食べてから、カツ、そしてご飯という順番ですね。」という提案をしていますが、実際に食べるとなると、いわゆる三角食べではありませんが、交互に食べた方がおいしいと思うのですが。ただ、基本的なこと、年をとると気をつけることとしては参考になります。

 特に、食物繊維の摂取については、気を付けたいものです。こんなデータがあるそうです。2012年、ヨーロッパで行われた45万人を対象とした約13年の追跡研究では、食物繊維の摂取量は死亡率低下と相関しました。食物繊維の摂取が多い人ほど死亡率が低下したのです。死因別にみると循環器障害や消化器疾患、心血管障害、ガンと関係しない炎症性疾患の低下と特に相関していました。この研究からしても、「アンチエイジングに食物繊維は大いに効果あり、と言えるでしょう。」と言っています。

 久保先生は、この食事の順序だけではなく、「アンチエイジング」について、様々な提案をしています。その連載が、ダイヤモンド・オンライン メールマガジンに掲載されていました。

彼が言うところによると、「アンチエイジング」は女性に限ったテーマではなく、男性もいつまでも若々しく元気なほうが魅力的だと言います。実際に「若く見える人のほうが、老けて見える人より長生き」という研究もあるそうです。そこで、「老化を考えること」は「健康を考えること」に直結しているということで、アンチエイジングとそれを支える食について考えることは重要だというのです。

まず、問いかけているのは、大事なのは「何歳まで生きられるか」ではなく、「何歳まで元気に生きられるか」ではないかと言います。しかし、年を取るにつれ、「何となく疲れやすくなった」、「鏡を見ると老けたなあと思う」、「髪が抜けてきた」、「スポーツをやると運動能力が落ちていると感じる」などなど、これらはあんまり嬉しくない老化の自覚です。しかし、このように、年齢を重ねるごとに身体の衰えが出てくるのは致し方のないことだと言います。

 日本人の平均寿命は、年々伸びています。しかし、私たちが望むのは、寿命が延びることではなく、いつまで元気でいることができるかが問題なのです。そこで、そのためにどうすればいいかということを久保先生は提案しているのです。