老化防止

人は、年をとっても、元気でいたいものですが、それだけでなく、いつまでも若くありたいと思います。それは、外見の問題ではなく、いつまでも前向きに、いろいろなものに興味を持ち、いろいろなことに挑戦をしていきたいものです。それを、日常的なちょっとした食事で老化を遅らせることができるようです。

 老化を強力に促進する要因に「糖化」があると言われています。糖化とは、高い温度の元で糖分が蛋白質と結び付くものです。そして、このとき出来るのがAGE(終末糖化産物)というもので、強力な”老化促進物質”の一つです。ちょっと専門的な話のような気がしますが、実は、このAGEは、料理や食品で目にすることができます。おいしそうに焼き上がったホットケーキにはキツネ色の焦げ目ができますが、それは、ホットケーキの中の砂糖(糖分)とミルクや卵の蛋白質が結合したもので、これがAGEです。焼く前には発生しませんが、高い温度が加わると反応してできます。クレームブリュレの焦げ目の付いたところや、魚や肉の照り焼き、ウナギのかば焼きの焦げた部分なども実はAGEなのだそうです。

 このAGEは、体を構成する蛋白質にくっつき、その機能を低下させてしまいます。そして、皮膚のたるみやしわ、動脈硬化が促進され、骨粗鬆症や白内障、アルツハイマー型認知症の原因ともなるそうです。そこで、老化しないためには、AGEを増やさないようにする必要があります。つまり、糖化を防ぐには、食後の血糖値を急速に上昇させないことが肝心です。特に、血糖値を急速に上昇させてしまう糖質には気を付けた方がよさそうです。糖質は、砂糖や果物の果糖、牛乳の乳糖などの他、米や麦、トウモロコシ、芋類などの炭水化物、ビールや日本酒、ワインなどの酒類の一部に含まれています。これらを摂り過ぎると糖化が起きやすくなるのです。

 よくない組み合わせは、ビール、日本酒などを飲んだ後、締めにラーメンを食べたり、ラーメン・ライスやお好み焼きにご飯などもよくありませんし、もちろん、ケーキや和菓子の食べすぎや、甘い清涼飲料水を大量に飲むことも糖化を促進させます。

 しかし、糖質は摂り過ぎないと言っても、極端に糖質を排除する「超低炭水化物ダイエット」はよくありません。日本人は「ご飯」を中心に野菜や魚、肉類などを食べる混合食を続けてきました。このバランスを大きく崩す食生活には無理があり、”骨髄の機能低下による動脈硬化の促進”という危険も潜みます。糖質を敵視するより、適度な糖質を摂りながら血糖値の上昇をゆるやかにする工夫がいいようです。

 そのひとつの対策として、「食物繊維」を活用するといいようです。食物繊維は野菜や芋類、豆類、海藻、キノコ類、穀物、果物などに多く含まれていますが、糖質の吸収を緩やかにする働きがあり、しかも先に食物繊維を食べておくと一層効果的だそうです。ご飯と野菜サラダを食べるとき、野菜サラダを先に食べて後にご飯を食べると、先にご飯、後から野菜サラダを食べるのに比べ、血糖値の上昇が緩やかになるそうです。

医療法人社団湖聖会銀座医院を始め都内3カ所で診療を行っている久保明さんという人がいます。彼は、東海大学医学部 抗加齢ドック教授ですが、人の老化度を測る「健康寿命ドック」「抗加齢ドック」を開発し、その結果に基いたソリューション(運動や栄養指導)を実践しています。また、生活習慣病の診療と予防医療・アンチエイジング医学の確立に注力し、サプリメントやスポーツ医学の世界最先端の情報と実践による提案をしています。もう少し、彼の提案を見てみたいと思います。