夫婦の年齢

 団塊の世代の特徴は、“友達夫婦”という夫婦関係です。これは、年齢が接近している夫婦が多くなったということです。それは、この世代の人口が、突出して多いため、そしてこの世代は3年間の幅しかないために、男性にとって結婚相手として年下の女性が、非常に少なく、また、女性にとっては、年上の男性が不足しているために、同世代内で結婚せざるをえないという状況なのです。

 では、最近の初婚夫婦の年齢差は、どんな推移をしているのでしょうか。厚労省調べでは、1970年には、夫3歳年上が最も多かったのに対して、2010年には、夫婦同年齢が最も多くなっています。夫が年上の婚姻件数は年齢差にかかわらず全て減少しているのに対して、夫婦同年齢、あるいは妻が年上(姉さん女房)の件数は全て増加しており、全体として、夫が年上で当然といった夫婦関係は大きく崩れてきているようです。また、年齢差別の婚姻件数の構成比の変化を1970年から5年ごとに追ってみると、当初、妻年上は10%、夫婦同一年齢も10%、合わせて20%でしたが、2010年には、妻年上が24%、夫婦同一年齢が20%、合わせて44%と半数近くに達しており、この約40年間に大きな構成比の変化があったことがうかがわれます。

これらの変化の中で、変化が大きかった時期を見てみると、妻年上は1985年までは10~12%だったのが、2005年にかけて一気に20数%と2倍にまで拡大しており、1980年代後半からバブル崩壊、失われた10年を挟んで2000年代の前半までの20年間の変化が大きかったようです。この変化の背景には、何が影響しているのでしょうか。まず、見合いの場合の多くは、男性よりも年下の女性を紹介することが多いのですが、恋愛結婚が多くなると、どうしても知り合うのは、学校の同級生、職場の同期、友人の知り合い同士ということになってきているため、同年齢か、ひとつ違いの夫婦が多くなるのでしょう。しかし、妻が2歳年上という件数も増えているのですが、その理由として考えられるのは、いわゆる「草食男子」が増えてきて、女性の方がリーダーシップをつるような夫婦が増えてきていることがあるようです。

このように女性の方が年上である夫婦は自然であると考えられていますが、社会に様々な影響を及ぼすようです。まず、男女の精神年齢は、同一年齢であれば女性の方が上という社会通念が正しければ、妻年上(姉さん女房)、あるいは夫婦同一年齢が半数近くになったということは、日本人の夫婦関係は、全体として、精神的には女性優位となったと考えることができるといわれています。この他にも、女性の平均寿命の方が長いことを考え合わせると、死別後のひとり暮らし女性高齢者の増加の加速が見込まれるなど、今後も社会に様々な影響が生じてくると考えられています。

しかし、夫婦間の年齢差では、全く逆に、2000年までは縮小していた夫が5歳以上年上の構成比が、それ以降、2009年にかけて、むしろ、拡大しているのです。その理由として、女性が男性配偶者に高い所得を期待するという傾向のあらわれとか、男性が幼くなっているので、かなり年上でないと話が合わないとも考えられています。

夫婦の年齢差から見ても、時代が見えてきます。