変化しよう

 昨日のブログの社長のもとでは、社員はどうなるのでしょうか?社長の姿は、社員に影響を与えます。それは、良い、悪いに関係なく、社長が顧客に対しての考え方が、社員が顧客に対する対応の一つのモデルになるのです。また、そのような世界にいると、常識がずれてきて、何が普通なのかがわからなくなります。社員は、顧客に対して二枚舌まがいの話術を使うのは当たり前になっていきます。顧客に対しては、「あなた、これは一握りのエリートだけに恵まれたチャンスなんですよ。」と言い、会社が提供する高額のサービスについては「世界のどこを探しても、わが社ほどのサービスはありませんよ。」と言うのです。実際には、顧客はごく平凡な人々で、サービスは平均的にも達しないお粗末な内容だったのです。どんなに笑顔を装っても、職員が感じている矛盾は隠せませんでした。顧客の方も、提供されるサービスが月並みだとわかるにつれて、厳しい要求を出すようになりました。しかも、会社が討論集会などに招待する有名人たちは形ばかりの顔見せだけで(彼らもこの会社の仕事の仕方に不満を感じていて)、有名人の出席を頼みにしている職員にも、有名人の出席を楽しみにしてきた顧客にも、不満がつのるばかりでした。現実と虚構の落差に敗れて、職員の多くは仕事に意味を感じられなくなり、意欲も衰えてきます。やがて、職員たちは仕事のやり方も意味も一切考えなくなっていきました。そして、毎日のように意欲を削ぐ対応や規則や方針に追い立てられながら、ただやみくもに作業をこなすだけになっていきました。社内の文化を改善しようとする努力は、ことごとく上司の手で阻止されていったのです。今日では、この会社の評判は地に落ち、離職率は最悪の数字になっています。

 どこかでボタンを掛け違うと、やることなすこと食い違ってきます。一つ目のボタンを掛け違うと、当然、次のボタンは違ってきます。その違いは、最後までかけていって、やっと気がつくことになります。有害な文化に毒された組織が絶対に変われないのでしょうか?ゴールマンは、そんなことはないと言います。EQの高いリーダーが、日々の行動の底流にある感情的現実と文化的規範を積極的に検討しなおす気になれば、変化をもたらすことはできるというのです。共鳴なり結果なりを生み出すためには、リーダーは、人々の感情、組織の感情的現実の底に隠れているもの、組織をまとめている文化など、目に見えないものに注意を払う必要があります。

 職場内の不協和感がもたらす最大の不幸は、その中で働く人々が熱意を失い、才能を発揮できなくなってしまうことです。そのような組織からは卓越や自信が失われ、虚構や盲従や反感が目立つようになります。毎日職場へ来ていても、気持ちは職場にありません。従業員の才能を押し殺してしまう組織を改善し、活気と熱意の溢れる職場にするには、どうすればいいのでしょうか。そのような大変革を成し遂げるには、現実を徹底的に見つめなおし、従業員の理想像(個人として、また組織の一員として)をしっかりと目標に据えるという思い切った飛躍を実現させる必要があります。しかし、時には、共鳴を生み出すために、リーダーはまず組織の根底にある惰性と戦わなければならないときがあります。

そのためには、どうすればいいのでしょうか?感情的現実を表出させ、希望の種をまき、組織にモチベーションを与えていくために、リーダーは何をすればいいのでしょうか?何をすべきなのでしょうか?