直観とデータ

 私は、常々物事を判断するときには「直観」が大切だと思っています。これは以前のブログでも書きましたが、私はあまり勉強家ではない分だけ、理屈とか理論的に判断しないで、直観で判断することが多いような気がします。しかし、その直観力というのは、生まれつき勘が鋭いということもありますが、自分のしてきた経験、自分が得てきた知識が、意識をしている、いないにかかわらず、その直観に影響していることはあります。それは、物事を判断するときに必要な能力ですが、EQ力では、ビジネスにおいてリーダーが決断するときにも重要だと言います。というよりも、自己認識の優れたリーダーは、自然と直観が働いていると言います。

 ビジネスというと、情緒とか、感情で物事を判断するのではなく、きちんとしたデータによって判断すべきと思うのですが。それは、神経学的研究によれば、自分の気持ちに耳を傾けることは、データの意味付けに役に立つので、より良い結論に到達できるからだと言います。脳の中にある情動記憶の蓄積が、判断の助けになるからだそうです。自分自身をよく見つめ、自分を理解することが、データの裏付けになるというのです。それが、私の考えていた、自分がそれまでしてきた経験や知識の影響のことで、自分の中にあるデータとは、それらが蓄積されているものだからです。

 今の時代、あまりにもデータが膨大になりすぎています。そこで、将来を読み取りにくくなっていたからこそ、リーダーにとって、直観の冴えが一層大切になっていると言います。このことも、私なりに最近考えていることですが、リーダーとなると、経験が豊富になり、知識も膨大になってくると、自分の中に蓄積されているデータは膨大になってきます。ですから、データの蓄積を加減しなければなりません。それが、年を取ってくると、「最近のことをすぐ忘れる」ということがあると思っています。少し、言い訳かもしれませんが、私は、本当に最近出会った人を忘れてしまいます。相手には失礼だと思いますが、これは、脳の進化だと思っていましたが、実は、直観力を冴えさせるためもあるかもしれません。

 キャピタル・ワンCEOリチャード・フェアバンクは、「リーダーとして確信を持てる戦略ビジョンを描くには、直観が必要だ。データだけでは予測できないことが多い。3年後に何が必要になるかなんて、どうやってわかる?だが、その対策を今から始めなければ、必要な時に間に合わない。うちの会社はデータ分析に頭の切れる人材を雇っているし、オラクルの世界最大級のデータベースも使っている。だが、1日が終わってみると、膨大なデータに押し流されて、結局、また先の見えないフロンティアに立たされているのに気づくだけなのだ。」といます。

 リーダーの役割として、過去に投資するよりも未来を創造することが強調されるようになった今日、以前にも増してビジョンが重要になってきているとゴールマンは、言います。ビジョンには、データを超越した部分で直観的に判断する能力も必要だと言うのです。しかし、その直観が、後になって、あたっていなければ、誰もそのリーダーについていこうとしません。直感による判断が、的確でないと信用されません。「勘」は、どう作用しているのでしょうか?