うつ

 人は乗り越えない気持ちはまだまだあります。しかし、それらの気持ちになるのは、生きていくうえで必要なことでもあるということは分かるのですが。ですから、その気持ちにならないようにするだけでなく、その気持ちをコントロールする力をつけなければならないのです。

 最近、「現代うつ」という病気になる若者が増えてきていると聞きます。また、以前から「うつ病」という症状に悩む人が世界中に多くいます。それは、病名が付かないまでも、なんだか憂鬱になることがあります。そんな時には、何もやる気がなくなったり、自己嫌悪に陥ってしまうことがあります。このように、憂鬱になるときの症状はいくつも挙げられています。自分が無価値に思われ、「何一つ楽しく感じられなくて、陰うつな気分が心を満たしている。恐れや疎外感にさいなまれ、何よりも不安で息が詰まりそうになる。」知性的にも、「頭が混乱し、精神が集中できず、ものを記憶できない。」状況になります。さらに精神は、「無秩序に歪められ、自分の思考プロセスが毒々しく御しがたい潮の流れにのみこまれてしまい、この世のできごとに対して愉快に反応するということを一切忘れてしまったような気がする。」となり、身体的にも症状があらわれてきます。「不眠になり、腑抜けのように生気を失って、一種の無感覚状態、気力減退、奇妙な虚脱感に襲われ、そわそわ落ち着かなくなり、最後には希望も消滅してしまいます。」

 このような症状は、多かれ少なかれ、人生において体験します。しかし、多くの人は、その最後の絶望まではいかず、何かしらのきっかけで立ち直ります。それは抑うつ症状と言われ、症状が重くなると、治療や薬が必要になりますが、普通の人であれば、抑うつ症状は、自分の力で対処できると言われています。では、どんな方法が効果的なのでしょうか。

 タイスの調査では、「一人きりになる」という方法は、逆効果だと言います。ふさいでいるときに、よく「一人にしておいて!」というセリフをドラマなどで聞くことがありますが、これは、悲しさに寂しさが上乗せさせられて逆効果になり、憂鬱な気分を克服する方法として最も人気のあったのは、「人と付き合う」だったそうです。友人や家族とともに外で食事したり、野球や映画を見に行ったりは、出先にまで落ち込んだ原因を考えないのであれば、憂鬱状態から脱出できると言います。まあ、基本はいつまでのくよくよしないということのようです。いつまでも悩んでいると、抑うつ状態は一層深まり、長くなります。悩みはいろいろな形で現れるのですが、それも抑うつ症状そのものに関係しているからです。どんなに疲れ切っているか、どんなにエネルギーや意欲を使い果たしてしまったか、どんなに仕事が進まないか、などです。このような悩みは、具体的な問題解決方法を考えない限り、ただの繰り言でしかないのです。よく、「自分自身をもっとよく知るためだ」と言ってくよくよ考えることを正当化しようとする人がいますが、実は、気分を引き立てる工夫をしないで、自分はうつだということに浸っているだけだと言われています。

 やはり、どうもくよくよしないで楽しく気晴らしをすることがいいようです。読書、テレビ、映画、ビデオゲームやパズル、眠ること、楽しい休暇の空想にふけること、熱い風呂に入る、好物を食べる、音楽を聴くなどが、気晴らしとして効果的だという人が多かったようです。ただし、泣かせる映画や悲しいストーリーの本などは避けるようにと指摘しています。逆に、エアロビクスなどのエキサイティングなスポーツ、笑える映画、元気の出る本など雰囲気をがらりと変えてくれるものは最も効果があったそうです。「泣きたいだけ泣きなさい!」という助言も、テレビを見続けることなどは逆効果になることが多いようです。

 バレンタインなどの日に、「自分にご褒美」というのもいいそうです。