非言語

昨年末、記憶に残った出来事で、オリンピックをあげた人が多かったようです。その理由に、日本がメダルを多くとり、活躍が目立ったということがあると思います。確かに、メダルを多く獲得しましたが、その中でも目立ったのが、団体戦での活躍です。女子サッカーをはじめとして、女子バレーボール、女子卓球、男子フェンシング、男子体操、その中でも感動を与えたのが、水泳の男子メドレーリレーでの銀メダルです。そして、流行語大賞にもノミネートされた松田選手の話の「康介さんを手ぶらで帰すわけにいかない。」というコメントが有名になりました。この気持ちは、実際に話をした3人だけではなく、水泳選手団みんな同じような気持ちだったでしょう。それは、チームワークがいいからでしょうし、北島さんが、そんな存在だったからもあるでしょう。

 日本人が、どうして団体競技においてチームワークがいいかというと、たぶん、チームでの練習が豊富だからでしょう。練習の中で、いわゆるフォーメーションの中での動きのパターンを何度も何度も練習して、自然と体が動くようにすることが必要なのでしょう。それは、バレーボールや野球などではサインを決めておいて、そのサインによって、動いていきます。しかし、サッカーなど相手が思い通りに動かないときには、とっさに判断し、味方の動きを予想して自分も動かないとなりません。その時には、サインや、言葉の掛け合いだけでなく、いわゆる「あうんの呼吸」が必要になります。この時の会話は、非言語コミュニケーションによることが多くなります。スポーツでのチームワークは、練習によって、非言語コミュニケーションをとれるようにすることが重要です。

 スポーツの世界での非言語コミュニケーションがチームワークではとても重要になり、そのために練習が必要になります。この非言語コミュニケーションの力は、何もスポーツに限らず人とのかかわりの中でも重要です。しかも、その時は、練習をすることができません。とっさに人を判断しなければならないのです。いくら言葉でコミュニケーションが取れても、この能力がないと、他人とのかかわりにおいてはスムーズにいかないことが多いような気がします。相手とスムーズに会話しようとすれば、話しながら相手の気持ちを汲み取ったり、言葉の後ろにある心を読み取っていかなければならないからです。私たちは、この能力を、どのように獲得していけばいいのでしょうか。

 この正月に、昨年生まれた二人の孫と過ごしました。孫たちは、まだ言葉を話すことができません。しかし、何かを伝えようとしますし、何かに反応します。こちらからも、何か伝えようとします。しかし、それは言葉によってできないのです。赤ちゃんは、どうやってコミュニケーションをとるのでしょうか?自分から伝えようとするときの一番有効的な手段は、「泣く」ことです。そして、伝えたい内容を、泣き方のよって伝えます。次にとる手段は、体で表します。いわゆるボディーランゲージ(body language)と呼ばれるものです。これらの手段で、赤ちゃんは自分の気持ちを相手、特に母親に伝えようとします。

 しかし、今回、私が興味を持ったのは、逆に相手の気持ち、相手が伝えたいことを何によって判断しているのかということです。コミュニケーションとは、自分の言いたいことを相手に伝えるだけでなく、相手の伝えたいことを理解しなければならないからです。この力が、どうも最近の若者、子どもたちに足りないような気がします。話す力、聞く力と言いますが、最近の調査では、子どもたちに話す力がついてきたようですが、どうも人の聞く力に欠けているという結果あ出ているようです。その中で、とくに非言語表現による聞く力に欠けているようです。赤ちゃんは、どうやって聞いているのでしょうか?