おたのしみ会の考察10

 「表現」と「言葉」の領域における子どもたちの発達を、「おたのしみ会」という行事を通して保護者に見てもらおうとするときに、私の園では、このようなプログラムを組んでいます。0歳児は、「言葉」領域の「保育士等の応答的な関わりや話しかけにより、自ら言葉を使おうとする。」ということと、「日常生活に必要な言葉が分かるようになるとともに、絵本や物語などに親しみ、保育士等や友達と心を通わせる。」ということ見てもらいます。また、「表現」領域の「保育士等と一緒に歌ったり、手遊びをしたり、リズムに合わせて体を動かしたりして遊ぶ。」を中心に行います。

 今年の「おたのしみ会」での0歳児の演目は、森がテーマなので「もりのアイドルたち」ということで、プログラムには、こんな紹介がありました。一部を紹介します。「 4月は赤ちゃんだった みんなも、今では いろいろなことを楽しめるようになってきました! 毎日の朝の会では、お名前を呼ばれると、元気いっぱいに “はーい!”と 手を上げて返事をしたり、パチパチと手を叩く子もいます。お友だちの存在も意識していて、お友だちの姿をみて喜ぶ場面も多く見られます。歌を歌うときは、リズムに合わせて体を動かしたり、声をだしたり…楽しそう。そして、何回も先生に『読んで!』と持ってくる絵本!読むと、決まった部分をマネしていっしょに言ったりして楽しんでいます。最近の人気は“ぴょーん”いろいろな動物が出てきて、“ぴょーん”とはねる楽しい絵本です。」

 ということで、日常の保育士との応答的なかかわりである朝の会を、舞台の上で再現します。名前を呼ばれたら返事をし、保育士からの歌いかけに応じて、手遊びや歌に合わせて体を動かす姿を見てもらいます。そして、人気の絵本を読み聞かせをし、その内容によって体で表現します。赤ちゃんが、自分をいろいろな形で表現している場面の保育参観をしているようです。

 1歳児クラスの演目の紹介コメントにはこう書かれてあります。発達のポイントとして、「保育者と一緒に歌ったり簡単な手遊びをしたり、リズムに合わせて、体を動かしたりして遊ぶ。」「動物や乗り物などの動きを模倣して、体で表現する。」ということを踏まえて、「毎日の生活をする中で、身近な大人や友だちの姿を摸倣したり、日頃から読んでいる好きな絵本に登場する動物の鳴き声や動きの真似をしたりすることで身体の動きも豊かになり、表現する楽しさを感じています。また、朝の水分補給で飲むジュースをストローとパックに分けて片付けたり、友だちが遊ぶ姿を見て同じように積み木やブロックを積みあげたり、横に長くつなげては「でんしゃー!」「くるまー!」と見立てて遊んだりしています。お友だちの遊びを真似をして、目と目を合わせて「みてー!おんなじー!」と喜んだりする姿が増えてきました。友だちと一緒にいること、関わることを十分に楽しんでいます。」

 1歳児は、まず舞台に出てきて、普段の保育室のように並べられた机といすの中から、貼ってある写真によって自分の椅子を見つけてそこに座ります。中には、友達に教える子もいます。自分の椅子に座ったら、朝の会の歌を手遊びをしながら歌い、あいさつをし、出欠席をとります。自分の名前を呼ばれたら元気よく返事をします。そのあと、紙パック入りのジュースが配られ、そこに自分でストローをさし、できない子は人に頼む姿を見てもらいます。飲み終わったら、椅子をしまい、ごみ箱に分別をして捨てて退場します。そして、今度は帽子をかぶって出てきて、森に散歩に出かけます。そこで、いろいろな動物が出てきます。その動物に合わせて物まねをします。そして、園に帰っていきます。というような台本です。

これらは、日常の保育の中での表現する力、やってもらいたいことを言葉で人に伝える力などを生活の中から抜き出して保護者に見てもらいます。