おたのしみ会の考察2

 私が、「お楽しみ会の在り方」を職員に話をした内容の続きです。

「どのクラスも保育指針の表現・言葉のところに書いてある内容を読んで、その通りにやっていけばよい!!例えば…テーマは4月から決まっているので、4・5月くらいの時点でテーマにちなんだ絵本を置いておいてその本を好きにさせてそれをおたのしみ会にやる…など最初のときに見通しておくことが必要。また、今年度の先生が今からでも活動を記録しておくとそれが年案になるのである!そのように今年の先生は記録しておくと良いでしょう。」

 「=各クラスの見せていくポイント(指針より)=(0歳児クラス)いつもの朝の様子をステージでみせていく。そして当日はそれをテーマに沿ってやっていく。(1歳児クラス)0歳児クラスのいつもの様子に加えて、みんなで踊ったり、歌ったりしているのを見せる。(2歳児クラス)挨拶などの普段の様子をみてもらう。絵本など簡単なイメージをみんなでもってまねしてみる。(動物になってみたり)簡単なリズム楽器をならしたりする。(2歳児クラスから3,4,5歳児クラス 言葉)簡単な母音の発音を教えていくようにする。(3,4,5歳児クラスの部屋に張ってあるもの)職員が大きな口で正しい母音で話したり、絵本を読んだりしていかないといけない。そのようにきちんと正しい発音で明瞭に話が出来るようになることが発達である。(3,4,5歳児クラス)指針の発達に合わせた劇遊びをしていく」

保育を含めて、行事等は園の中で修正を加えながら伝承されていきます。新人の保育者は、1年間を通して、その流れ、段取り、当日の動きを学んでいきます。その学びは、書類によってではなく、また会議によってではなく、研修でもなく、体験から学んでいきます。自ら体で体験していくのです。ですから、それを示すのが、先輩の役目です。先輩が、自ら行動するのを見せていくのです。先輩も、言葉で伝えるのでもなく、命令したり、指示したりせず、自ら行動していく姿を見せて行きます。そして、就職2年目になると、それを定着させていかなくてはなりません。定着させるのによい方法は、人に教えることです。そこで、私の園では、2年目の職員が、行事の総責任者となるのです。

しかし、開園1年目は、その伝承はまだ行われません。そこで、園長が、保育過程に沿って、行事の考え方を話していきます。しかし、それはあくまでも基本的なことで、それを実際に行う職員が改良していくのです。開園1年目における私の考え方は、いろいろな部分にまで触れていきます。細かいところまで話すことによって、その共通な理念が見えてくるのです。独自性を尊重するといって、大綱しか語らないと、かえって、その芯になる部分が見えてきません。多くの事例、多くの分野における考え方を知ることが独自性を生み出しやすくなるのです。

お楽しみ会についての私の考え方は、「おたのしみ会の取り組みコメントについて」も話していきます。「普段の様子やその日までの取り組みをかいて保護者に知らせるためのコメントをプログラムにのせる。その日のみどころを書くものではない。」また、「プログラムについて」は、テーマに沿ったものにする。」また、「会場について」は、「3,4,5歳児の部屋を使用しておこなう。席は一番前をシートを敷いて優先席(演じているクラスの保護者)を設ける。ステージを使うかどうかは検討していく。」また、「装飾」について、「大きい背景画を下げて、装飾なども各クラスあまり凝ってない。各クラスでバランスが必要になる。」また、「幕間」などは「係が全部担当するのではなく、係が担当をふりわけるようにする。」という具合です。

おたのしみ会の考察2” への9件のコメント

  1. 組織における人材育成も子どもの保育も、次の世代への伝承という観点から見ていくと、いずれも、先輩(年長児)から後輩(年少児)へのスキルの伝承であり、組織のリーダー(担任)は、見守る存在であるべきなのでしょう。よく言う「やってみて、させてみて、褒めてやらねば」ではありませんが、見守ることは、人を育てる基本原理のようです。

    先日の講演でも触れられていましたが、ドイツのバイエルンが規定する異年齢保育の特性の一番は、「年少児が年長児に刺激を受けること」だそうです。そして、二つ目は「年長児は年少児に教えることで能力を定着できる」こと。バイエルンが細目化されているのに、ドイツの保育が多様化していることがずっと疑問だったのですが、今日やっとそれが溶解しました。日本の指針もバイエルンに見習ってもう少し現場の実践例を加えていけば、必然的に保育の形が見守る保育になるはずです。

  2. 新宿せいが保育園のおたのしみ会についてこのように細かく聞いたのは初めてかもしれません。この細かさは初年度だからこそ必要だったわけですね。そのことによって理念が伝わっていき、それが伝承され…という風に流れを作っていくことが大事だとわかりました。すべきことを細かく示すことでより独自性が出てくるということについては、ある程度は理解しているつもりでしたが、実際にそこまでやってみないと本当の意味で理解するところまではいかない気がしています。今の状態をまっすぐに見て何をすべきかを考えることは、どんな段階でも意識していなければいけませんね。保育を変えてから何年経ったからとか、年数で内容を見ると見落としてしまうことがたくさん出てきそうです。

  3.  職員の先生方のメモを読むと、とてもリアル感が伝わってきます。園長先生(藤森先生)の行事の考え方を聞き、それをしっかりと読み取ろうという態度がとても伝わってきます。そんな中で1年目というのは初めてのことばかりで、学ぶことが多くあります。もちろん行事に関しては多く事を学ぶ必要があると思います。私も一年目のときはとにかく先輩の姿や園長先生の話しを必死に聞いたり、見たりして学んできました。ここでは職員間の行事の進め方について大切な事が書かれています。保育でも子どもにモデルを見せることは大切なように、職員も新しい事を教える場合はモデルが必要なんですね。そして次の年は役割を交代し、自分がモデルになることで考え方等が伝承されていくのですね。

  4. 大人も子どもたちと同じように体験から見についていくことが多いですね。そこで必要になってくるのが先輩の先生のスタンスだと思います。言って学ぶようにするだけでは、想像できない上に「言ったでしょ」というどこかプレッシャーがあります。しかし、先輩が道筋を見せてくれるのであれば、それを見て学んで、次の年に生かすことができます。「見て学ぶ」というのは難しいことです。ですが、行動してみることでより「気づき、学ぶ」ことは多いでしょうね。大まかな道筋が先輩から伝承され、そこからテーマや自分の発想がだせる環境だからこそ、せいがの先生方は新しい挑戦をどんどんできるんですね。

  5. まずは「どのクラスも保育指針の表現・言葉のところに書いてある内容を読んで、その通りにやっていけばよい!!」のビックリマーク2本によって、私たちのおたのしみ会は決して先生の個人のスタンドプレーすなわち先生たちの恣意性によらないのだ、ということが高らかに宣言されています。このスタートはとても重要なことです。私たちが「運動会」や「おたのしみ会」を行う時、何のため、どんな意味があるのか、そのことの客観的な証左になるからです。さらに、その基本が展開され0歳から3,4,5歳児までの取り組みの骨組みがしっかりと示されると、7年経っても、マンネリ化するどころか種々の工夫が適度に施され、いつも新鮮です。そして、今回のブログの後半で紹介されていたように、「プログラム」の作り方、あるいは「取り組みコメント」の書き方、こうした基準があると新人さんも迷わず思考の方向を獲得できます。「幕間などは、係が全部担当するのではなく、係が担当をふりわけるようにする。」は今年もその通りになっていたようです。これは会場から大絶賛だったとのこと。「幕間」といえども、立派なおたのしみ会。わが子が出ている時は何かとワクワクドキドキで気も休まりませんが、おそらくはこの「幕間」、会場のみなさんにとっては、気の休まる楽しいひと時、まさにおたのしみ、となったことでしょう。

  6. 「おたのしみ会」では、普段のありのままを見せるということで、年度始めの4月から見通しをもって、テーマに沿った絵本や題材を環境に加えておくなど、その日に重点を置くことではないことが理解できました。また、取り組みコメントに関しても、「その日のみどころ」を書くのではなく、「普段の様子やその日までの取り組み」を書くなど、これまで子どもたちがどのような遊びを展開し、発達してきたのかを見せる場であるため、当日どこに注目してほしいと投げかけることは違うのですね。むしろ、ありのままの姿であるその会の“全て”が発達であるのですね。結果ではなく、その過程に意味があることを保護者に投げかけるよい機会でもあるのだなぁと感じました。

  7.  あまりにも具体的に進められていたことを知り、驚きました。意図するものが伝わらなければ意味がないし、意図するものが伝わっているか確認も出来ずに進むことは避けたい。そして意図するものが伝わっておらずに動けない職員の為にも具体的に提案して進めていくことは、結果として見ればそれこそ効率的であると思いました。
     別の話になりますが、今年度父親保育が行われた際に僕が何もできずにある先輩保育者の方に相談すると、「〝わからないことがあったら聞いてね〟って言われると困っちゃうよね。何がわかってないのかがわからないんだもんね。」と言われ、元々なかったはずの肩の荷が改めて降りた思いがしました。そして、とにかく目で見て楽しんで参加することにしました。得るものの多き行事でした。
     具体的にしていくこと。伝わらないのならばより具体的にしていくこと。それを相手とのやりとりや人柄、性格から見極めて発信していくこと。それには具体的な自分のイメージがあること、などが重要なように思いました。

  8. 「新人の保育者は、1年間を通して、その流れ、段取り、当日の動きを学んでいきます。その学びは、書類によってではなく、また会議によってではなく、研修でもなく、体験から学んでいきます。自ら体で体験していく」とありますが、私が1年目のときを思い出すと確かに体験から学んできました。そして、2年目がリーダーをやる意味がはっきり理解できました。定着させるために、2年目の職員がリーダーになるのですね。

  9. おたのしみ会の取り組みコメントについて〝「普段の様子やその日までの取り組みをかいて保護者に知らせるためのコメントをプログラムにのせる。その日のみどころを書くものではない。」〟という藤森先生の言葉からも、当日に重点を置くのではなく、あくまで経過を見せることを重視しているのが伝わってきます。
    おたのしみ会が保護者のためのものではなく、子どもの発達の通過点にあるということを、改めて感じました。
    そして、その子どもたちの普段の姿そのままを、保護者の方に見てもらうことで、結果よりもそこに至るまでの過程に意味があるということを知ってもらう機会でもあるということなんですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です