誕生会

 園で行う誕生日会は、月1回です。ですから、子どもの誕生日の当日に祝うことにはなりません。しかし、子どもは、誕生日当日はうれしいものです。ですから、必ず、その日には誕生日であることを部屋の中に掲示して、職員はその子におめでとうという声をかけてあげるようにします。今迄、ずいぶんといろいろな試みをしました。たとえば、誕生日を迎えた子は、その日1日王冠をかぶったり、誕生ベルトを締めたりして、誰にでもわかるようにすると同時に、その日は、王様になったような、チャンピョンになったような気分になります。また、あるときには、免許証を発行し、その免許証を提示すれば、見せられた人はその子を必ず「だっこ」しなければならないとしたりしたこともありました。私の園では、誕生日係が、その年の誕生会の在り方を提案して、職員会議で決定をします。ですから、その年の担当によって企画がさまざまですが、何とか、誕生日を迎えた子どもが、喜びを増すような工夫をしています。

 では、月1回行う誕生会はどう考えればいいでしょう。それは、私の園では、誕生児だけでなく、「園児全員が楽しみにする月集会」というイメージにしています。食事の時間にしても、お昼寝にしても個人差があるものは、始まりは一斉に始まり、終わりは個々の対応にしています。一斉に始まるというのは、みんなが一緒だと楽しいということから、「待つ」ということを大切にしているからです。保育では、どうしても子どもを待たせるのはいけないというイメージがありますが、「待つ」という体験は、社会の中で生きていくうえでとても大切なことだと思っています。ただ、それは、個人的に待たせるというと、「お預け」とか、犬に対する「待て!」という訓練のようになってしまいますが、「みんなが揃うまで」待つということは、かつて一家団らんで食事をするときのルールでした。それほど厳密ではありませんが、私が昼食を職員室で食べる時も、そこで食べるメンバーがほぼ全員そろうまで待っています。しかし、食事が終わったら、お昼寝から起きたら、個々に片づけます。ということで、誕生会は、0歳児から6歳児ま全員がそろって始まるのですが、終わりは、各年齢の様子で年齢ごとに切り上げて部屋に戻ります。

全員そろったら、まずは、その月の誕生児の紹介です。次々に名前を呼んで登場したり、シルエットからその子の名前をあててもらったり、同じクラスの子から紹介してもらったりとその年度によって登場の仕方は変わります。誕生児が登場したら、前に並べた特別席に座ります。そして、職員手作りの誕生カードと、やはり職員手作りの誕生日プレゼントをもらい、その子へのインタビューです。内容は先生から聞いたり、子どもたちから聞いたりします。よくある質問はどこでもそうでしょうが、「何が好きですか?」「どんな遊びが好きですか?」のようなものです。

そして、みんなで私の園のオリジナル曲である「誕生会の歌」を歌います。ドイツで誕生会に参加した時に、「日本ではどんな歌を歌いますか?」と聞かれたので、その時にちょうど職員も二人一緒に参加していたので、その歌を披露しました。

インタビューの後は、おたのしみタイムです。この内容はやはり係が決めますので、年度によって違います。私は、内容についてはあまり口出しをせず、職員のアイデアを尊重しますので、ずいぶんとさまざまな企画を体験しました。30種類以上です。ヒットの年もあれば、あまりさえなかった年もあります。