ドイツ報告4

 ドイツのミュンヘンで行われた乳幼児教育の一体化で0歳児から6歳児までの施設が生まれています。それは、Koopearationseinrichtung(通称コープ)と呼ばれている施設で、24日の午後にその園を見学しました。この園の表札には、「キンダーガーデンとキンダークリッペ」と上に書かれており、下のほうに小さく「コーポレーション」とかかれてありました。
その園の保育時間は、7時から17時までですが、定員74名中、0?3歳未満児が24名、3?6歳児が50名で、降園時間も昼までの子、15時までの子、17時までのことさまざまです。この74名の子どもたちは4グループに分かれていて、各グループに0?3歳未満児が6名ずつ在籍しているようです。ということは、日本でいうクラスにあたるグループには、0歳児から6歳児までの異年齢時が在籍しており、子ども同士で学びあうことを目指しています。

 登園時間は7時から9時までの間で、8時以前に登園してくる子は、園で朝食を食べるようです。その後お集まりがあり、その日の遊びの紹介などをして何が今日自分がやるかの意識付けをします。このお集まりは、ドイツではどのような形式の園でも行われています。お集まりの重要性はアメリカのハイスコープというカリキュラムが有名です。このカリキュラムは、ハイスコープ教育研究財団と呼ばれる研究機関を中心に、音楽、運動、コンピューターを含めて、新しい環境や集団に適応させることを支援し、子どもたちとの実際の関わり, 教師の養成, そして研究などを通して、引き続き様々なアイディアや実践が開発されています。今回見学したこの園は、その影響を受けているのかわかりませんが、「食事、運動、音楽」に重点を置いた保育を心がけているということでした。

 そして、ハイスコープアプローチの日課の中に通常組み込まれる他の要素として、「小集団の時間」と「おあつまりの時間」があります。小集団の時間では、教師が特にその時間のために選んだ教材を用い、子どもたちがその教材を自由に“研究”することができるような柔軟なアプローチで活動が進められ、この時間が教師と子どもたちの間のより近い関係を築く役割を果たす事もあります。おあつまりの時間では、クラス全体が10?15分程集まり、教師主導で全員でゲームをしたり歌を歌ったり、あるいは簡単な動き遊びをしたりします。ドイツでは、この影響を受けているのかわかりませんが、どの園でも「おあつまり」」を行っています。

このコープと言う一体化の園への希望者は多く、しかし、ミュンヘン市内には、まだ、22箇所しかないそうで、学区が広がってしまい、特定の小学校とのコンタクトがとりにくいようです。小学校の選択性もそうですが、特定の学区に限定されないため、地域コミュニティーが希薄になっていきます。また、生活が0歳から6歳まで一緒に過ごしているので、就学前における固定プログラムでは、どうしても就学後には年齢別で行われているために、運動、集団遊びなどは年齢別に行っているようです。

この見学園は、5年位前に見学したことがあり、そのときには、コープという一体化の施設として試行段階であったため、内容的にはそれほど充実していなかったのですが、今回訪れてみて、就学前の固定プログラムとしての「学びの部屋」が非常に充実していました。陶冶プログラムの中で「文字、数、科学」が重要視されていることが伺われました。ただ、そこでも、あくまでも子どもの自発性を重んじ、保育者側からは決して介入しないと言う点では統一されていました。