花の名前や星の名前や鳥の名前は、いくら本で覚えてもなかなか実際に見てもわからないことが多いですね。一番いいのは、よく知っている人から、実際に実物を見ながら教わるのがいいのですが、いつもそのような人がそばにいるわけではありません。私は、割といろいろなことに興味がある方ですので、よく妻から「いろいろな名前をよく知っているわね」と感心されるのですが、それでも知らないことが多くて困ります。特に、木の名前は、なかなか覚えません。というのも、植物の特徴は、花ですので、多くの木は花が咲きませんし、咲いても一時期だけですので花から判断はできません。そこで、いろいろと木の名前を判断する方法が紹介されています。
 まず、遠くからその木を大まかに判断する基準として昨日紹介した「樹形」という木の形があります。その次に、「葉」によって考えます。その前に、あらためて木にとっての「葉」とはどういうものであるかというと、維管束のある植物では、栄養をつくる機能をもち、茎についている器官を「葉」と呼びます。その中で、私たちが普通に葉と認識している部分は、栄養をつくる機能をもった「普通葉」と呼ばれるものです。この普通葉には3つの役割があります。1つは光合成、2つめは呼吸、3つめは蒸散です。光合成によって植物は必要なエネルギーをつくりだしています。光合成のために二酸化炭素を吸収し、呼吸のためには酸素を吸収して、二酸化炭素を放出しています。昼間は光合成の方が盛んなので、酸素を放出しているイメージがあります。また、葉の裏面の気孔は水蒸気を発散させる蒸散という仕事をして、植物体の水の移動をうながしています。
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 このような役目を持った「葉」は、その役目を効果的にするために、さまざまな「葉」の違いを持ちます。まず、常緑樹か落葉樹の違い、広葉樹か針葉樹の違いはよく知られています。1年中緑色の葉をつけることを「常緑」といい、常緑の葉をもつ木を「常緑樹」といいます。 それに対して秋に葉が枯れ落ちて冬に緑の葉をつけないものを「落葉」といい、落葉の葉をもつ木を「落葉樹」といいます。常緑の葉は光沢があり、厚く濃い緑色のものが多く、落葉の葉は薄く明るい緑色になります。
まず、葉には、「複葉」と「単葉」があります。1枚の葉であっても複数の葉のように分裂している葉を「複葉」といいます。それに対して、切れ込みは深くても複葉のように分裂していないものを「単葉」といいます。
次に、木によって葉のつき方に違いがあります。葉の茎に対する配列は植物によって一定の規則があり、これを葉序といいます。葉のつき方は樹木の名前を調べる有力な手がかりになります。葉が交互につくつき方を「互生」と言います。ふつうは1枚ずつが交互につきますが、2枚ずつ交互につくつき方もあり、 コクサギ型葉序と呼ばれます。ケヤキは、1枚ずつ互生です。そして、2枚が対になってつくつき方を「対生」と言います。隣り合うペア同士が直角にずれてついている場合を特に十字対生と言います。これには、ガクアジサイがあります。葉がつく部分を節と言いますが、一節に3枚以上が車輪状になってつくつき方を「輪」生と言います。3枚の場合3輪生、4枚の場合4輪生と言います。クチナシは、3輪生した葉です。葉がつく部分である節と節が極端につまって、葉が束状になってつくつき方を「束生」と言います。
他には、カヤなどのように 羽状についている葉や、ヒノキのようにうろこ状についている葉などもあります。
また、葉によってさけ方が違います。葉のさけ方は切れ込みの深さによって「浅裂」「中裂」「深裂」などと呼ばれます。そして、葉のふちにも違いがあり、ギザギザを「鋸歯」、ギザギザのないものを「全縁」、ギザギザのひとつひとつにさらにギザギザのあるものを「重鋸歯」と呼びます。 また、葉の中を通っている水分や養分の通り道である葉脈にも葉のよって違いがあります。この葉脈は、葉の表面に見える細かいすじになってあらわれます。
 歩きながら、この木は「何々という木だよ」と人に教えられてらカッコイイと思うのですが。