火山と椿

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噴火活動が続いている霧島連峰の新燃岳、このところの降雨で土石流の危険性が高まっており、麓の宮崎県都城市は先日、初めて土石流警戒の避難勧告を出しました。その勧告も、解除になったり、また勧告が出されたりと、まだまだ心配で、その状態がいつまで続くのか現地では不安でしょうね。日本には世界の火山の7%に当たる108山があり、この20年間だけでも19山が噴火しています。この火山という言葉は、「火の山」のことで、定義としては「噴火によってできた丘や山や台地」のことをいいます。もともと、地球の誕生から生命の誕生の歴史には、火山活動が影響しているので、日本が火山の国という世rも、地球が火山の星ということになるのでしょうか。
そこで、日本では、160万年よりもあたらしい時代に噴火した火山に、山の名前や地名などをつけて「何々火山」と呼ぶことにしています。また、いまのところ、活火山とは、気象庁によって「2000年前よりもあたらしい時代に噴火した火山、または、いま、けむりやガスをだしている火山」ときめられています。しかし、世界には数千年?数万年年ごとに噴火をくりかえす火山があることから、気象庁は2003年1月21日から「おおよそ1万年前よりもあたらしい時代に噴火した火山、または、いま、けむりやガスをだしている火山」を活火山にすることしました。このきまりによって、ずいぶんと多くの火山が活火山になりました。
先週末訪れた山口県の萩にある「笠山」という火山も活火山になっています。山口県は、以外にも70以上の火山があり、特に萩のまわりには、そのなかの40があります。そして、萩のまわりの火山を阿武火山群とよんでいます。萩の大地の土台は、アジア大陸の一部であった約1億年前の激しい火山の噴火によって作られました。その後、今から1500年前大陸が分裂移動して、現在の日本列島と日本海のもとができます。約1200 万年前の割れ目噴火は溶岩台地をつくり、その一部は見島になります。そして、約200万年前?1万年前にはたくさんの小さな火山が噴火し、活火山・阿武火山群ができたのです。
萩市にある火山は、日本の火山の中でもひじょうにめずらしい火山のかたちをしています。その数々ある火山の中で一番新しい、日本海に半島のように突き出た「笠山」に車で連れて行ってもらいました。標高 112m の山頂からは、ふもとの木々と、周りを囲む海と、その海に浮かぶ島々を臨むことができますが、その島々の形に、この地域の火山の形を見ることができます。
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この笠山は、活火山で、火山として世界最小(あるいは東洋最小、日本最小)ともいわれています。この山は、1万年前の噴火で、まず、平らな台地が、8800年前の噴火で山頂のまるい丘ができました。そして、山頂には火口があります。普通は、噴火がおわると、すぐにくずれはじめて火口はうまってしまいますが、ここの火口は埋まらずに残っています。
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この笠山の北端の虎が崎にはその数2万5千本という椿の群生林があります。「椿まつり」にはまだ少し早かったのですが、日の当たる椿の木には、まっかな椿の花をつけていました。笠山は、萩城の鬼門の方角に当たるので、藩では笠山の樹木の伐採や鳥獣の捕獲を禁止したため、全山が原生林で覆われていました。ところが、明治になってその禁が解かれ、大木はことごとく用材のために伐採されてしまいます。そのあいだから顔を出した赤い花をつけた椿を観光にと、整備され、平成14年に市指定の天然記念物に指定されたのです。
 早く咲いて、木の根元に落ちた椿の花が、もうすぐ来るであろう春を予感させます。
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